第5章:幽世と魔導師
第131話「協力体制」
[6/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
かっているな……」
「だけど、焦る訳にはいかないよね……」
「そうだな」
司の言葉に、僕は頷く。
なのはやフェイトなど、正義感がありまだ子供でもある者達は焦っている。
だけど、こういう時こそ冷静に、落ち着いていなければならない。
そうでなければ事を仕損じる。……判断を間違う訳にはいかない。
「……優輝、もしかして……こういった時を想定して、私達に霊術を?」
「アリシア……まぁ、多分な。僕が感じ取っていた“嫌な予感”は、こういった事を予期していたのかもしれん。だけど、焦るなよアリシア」
「分かってる。私とアリサとすずかは実戦経験が薄い。いくら実力が高くても、実戦だとあっさりやられるかもしれないから……」
アリシア達は椿たちから様々なノウハウを叩き込まれていたから落ち着いている方だ。……それでも、初の実戦だから緊張しているが。
「……ん?」
「どうしたの優輝?」
「いや、ちょっと……」
懐から一枚の御札を取り出す。……これは……。
「『……シーサーさん?』」
『っと、通じたか。少しいいか?』
その御札は、所謂通信機のようなもの。
そして、繋がった先は沖縄で会ったシーサーさんだ。
あの時渡しておいた通信符から念話が来ていた。
「『……もしかして、今起きている事態についてですか?』」
『話が早い。その通りだ。何か知っているか?』
「『椿と葵曰く、“幽世の大門”が開かれた可能性が高いです。……かつての江戸の、再現だとも』」
『――――』
その言葉の後、少し念話が途切れる。
……予想はしていても、驚愕が大きくて信じられなかったのだろう。
『……それは本当か?……いや、本当なんだろうな』
「『そちらの状況はどうなっていますか?』」
『こっちにも妖は出ている。……一応、島にある“門”は閉じておいた。……あまり強くなくて助かったが……』
「『こちらでも三つの門を既に閉じています。……沖縄は安全と言う事ですか?』」
沖縄に霊術を扱える人はいなかったのだろう。
だから、契約をしていないシーサーさんでも倒せた。
『……いや、まだ妖は残っている。……すまないが、そちらへはいけない』
「『わかりました。シーサーさんはそのまま沖縄で一般人を守っていてください。……安全が確保できたら、もう一度連絡をお願いします』」
『わかった』
そういって念話を切る。
……沖縄には米軍基地もある。戦力的には問題ないだろう。
「……優輝、今のは…」
「沖縄で会った式姫だ。沖縄を守るためしばらくはこっちへ来れない」
「シーサーさん……だったっけ?」
「ああ」
アリシア
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ