第5章:幽世と魔導師
第131話「協力体制」
[5/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ていた。
確かに、ここは“リリカルなのは”の世界だろう。厳密には、それに似た世界だが。
だけど、織崎の言う通りなら“かくりよの門”の世界観も混じっている。
そうじゃなかったとしても、司の言う通り転生者がいる時点で色々違う。
……その時点で、“原作知識”など邪魔になるだけだ。
「……時間の無駄ね。行きましょう」
「そうね」
椿の言葉に、黙っていた奏も呆れたように溜め息を吐いて移動を始めた。
織崎は呼び止めようとするが、時間もかけられないのでスルーする。
「……お前もさっさと来いよ。今は“原作”だとか言っている状況じゃないんだ」
「っ……くそ…!」
帝すら、もう“原作”など言ってられないと理解しているというのに……。
一体、こいつは現実をどこまで見ているんだ……?
「現在、日本各地にサーチャーを飛ばしている。最優先となるのは元凶である幽世の大門だが、あまりにも住民が危険な状態なら介入する形となる。……椿、葵。そういった所は以前あったのか?」
「そうね……まず真っ先に挙がるのは……」
会議室に集まり、クロノが椿と葵に色々聞き出している。
京都に転移するのは変わりないのだが、それでも事前情報は必要だ。
よって、サーチャーで下見を行っている。
武装隊も出ており、もしすぐに介入が必要であればすぐに出るようになっている。
『クロノ執務官!』
「なんだ?何か起きたか!?」
『いえ……ただ、現地で戦闘を行っている者がいます!』
『こちらもです!なんというか...紙のようなものを投げていて……』
「何……?」
各地から気になる情報がやってくる。
紙のようなものを投げている。……それはまるで…。
「……霊術か?」
『おそらくは……。魔力ではない力を扱っているので……』
「……現在の日本でも、霊術を扱う家系はあるわ。那美だって退魔士だもの」
「現地の陰陽師が応戦しているのか……」
それを聞いて、少し猶予があるのだと思った。
……が、同時に一つ懸念が浮かぶ。
「猶予ができたとは思えないね。妖は陰陽師たちの強さで強化される。下手に実力を持った退魔士とかがいると、それだけ危険度も増すよ」
そう。霊力が強ければその分妖も強化される。
中途半端な実力は身を滅ぼすだけだ。
「っ……だけど、焦る訳にはいかない。調査は続けてくれ。変化があれば報告を頼む」
『了解です』
通信を切り、再び椿たちから色々聞くクロノ。
聞いているのは、先程も言っていた危険な状況にある場所について。
他にも、かつての時との相違点や共通点、知っておくべき事を聞く。
「少し時間が掛
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ