暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第5章:幽世と魔導師
第131話「協力体制」
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ていた。
 確かに、ここは“リリカルなのは”の世界だろう。厳密には、それに似た世界だが。
 だけど、織崎の言う通りなら“かくりよの門”の世界観も混じっている。
 そうじゃなかったとしても、司の言う通り転生者がいる時点で色々違う。
 ……その時点で、“原作知識”など邪魔になるだけだ。

「……時間の無駄ね。行きましょう」

「そうね」

 椿の言葉に、黙っていた奏も呆れたように溜め息を吐いて移動を始めた。
 織崎は呼び止めようとするが、時間もかけられないのでスルーする。

「……お前もさっさと来いよ。今は“原作”だとか言っている状況じゃないんだ」

「っ……くそ…!」

 帝すら、もう“原作”など言ってられないと理解しているというのに……。
 一体、こいつは現実をどこまで見ているんだ……?







「現在、日本各地にサーチャーを飛ばしている。最優先となるのは元凶である幽世の大門だが、あまりにも住民が危険な状態なら介入する形となる。……椿、葵。そういった所は以前あったのか?」

「そうね……まず真っ先に挙がるのは……」

 会議室に集まり、クロノが椿と葵に色々聞き出している。
 京都に転移するのは変わりないのだが、それでも事前情報は必要だ。
 よって、サーチャーで下見を行っている。
 武装隊も出ており、もしすぐに介入が必要であればすぐに出るようになっている。

『クロノ執務官!』

「なんだ?何か起きたか!?」

『いえ……ただ、現地で戦闘を行っている者がいます!』

『こちらもです!なんというか...紙のようなものを投げていて……』

「何……?」

 各地から気になる情報がやってくる。
 紙のようなものを投げている。……それはまるで…。

「……霊術か?」

『おそらくは……。魔力ではない力を扱っているので……』

「……現在の日本でも、霊術を扱う家系はあるわ。那美だって退魔士だもの」

「現地の陰陽師が応戦しているのか……」

 それを聞いて、少し猶予があるのだと思った。
 ……が、同時に一つ懸念が浮かぶ。

「猶予ができたとは思えないね。妖は陰陽師たちの強さで強化される。下手に実力を持った退魔士とかがいると、それだけ危険度も増すよ」

 そう。霊力が強ければその分妖も強化される。
 中途半端な実力は身を滅ぼすだけだ。

「っ……だけど、焦る訳にはいかない。調査は続けてくれ。変化があれば報告を頼む」

『了解です』

 通信を切り、再び椿たちから色々聞くクロノ。
 聞いているのは、先程も言っていた危険な状況にある場所について。
 他にも、かつての時との相違点や共通点、知っておくべき事を聞く。

「少し時間が掛
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