暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
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〜絶望と悲哀の小夜曲〜
圏内事件〜招待編〜
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在しない《魔導師》クラスとすら思える雰囲気をまとう男。ギルド【血盟騎士団】リーダーにしてアインクラッド内での最強の一角、六王第二席、《神聖剣》ヒースクリフ。

そして呼んでもいない、もう一人。二メートル近くの巨体には、グラディエーターも真っ青の筋肉ががっちりとつき、かつその身体を白銀のヘビーアーマーに包んでいる。そのアーマーと同色の髪の下から覗く黄金の瞳から、形状しがたいほどの圧迫感を周囲に振り撒いている男。ギルド【神聖爵連盟】リーダー、六王第一席。

《白銀の戦神》ヴォルティス。

その二人は、レン達を見ると、事前に打ち合わせでもしていたのかと疑問を抱きそうなほど、滑らかな動きで近づいてきた。

アスナがびしいっと音がしそうな動作で敬礼し、急き込むように弁解した。

「突然のお呼び立て、申し訳ありません団長!このバカど……いえ、この者達がどうしてもと言ってきかないものですから………」

「何、ちょうど昼食にしようと思っていたところだ。かの《冥王》と《黒の剣士》とじっくり話し合える機会など、そうそうあろうとも思えないしな」

滑らか、かつ鋼のように引き締まったテノールでそう言うヒースクリフの顔を見上げ、キリトは肩をすくめる。

「あんたには、五十層のボス攻略戦で十分もタゲ取ってもらった礼をまだしてなかったからな。───んで」

そう言って、恐らくこの場の全員が訊きたかったことを訊いた。

「何であんたがいるんだ、《白銀の戦神》さん?」

かっかっか、と銀髪金目の筋肉漢は豪快に笑う。

「暇だったからだ」

自慢そうに言うな。なに、それが何かみたいな顔してんだ。

皆は思ったが、言わなかった。

「閣下ー!勝手にいかれては困りますよぉ!」

続いて転移門が吐き出したのは、グレーに近い白色のウェーブした髪の下に青い眼を持つ青年だった。

「おぉ、リョロウか」

青年、漆黒の鎧に鳥を象った額あてが印象的な、ギルド【神聖爵連盟】No.3の実力者、通称《宵闇の軍神》リョロウは大きな溜め息をついた。

「………閣下の机の上には、溜まりに溜まった書類が山を作っていたはずなのですがね…………」

「あぁ、それならばウィルヘイムに任せてきた」

「あんたは鬼か」

がっはっは、と何故か大爆笑している筋肉漢は置いといて、レンはリョロウに挨拶する。

「こんちは、リョロウにーちゃん。レンキねーちゃんとカガミちゃん元気?」

「おー、レン君。久しぶり、この間の六王会議以来だね。あいつらは元気だよ〜♪写真見るかい?あ!だけど、ウチの娘に手を出したら殺すからね」

「しないよっ!!」

怒鳴るレン。当然と言えば当然である。

恐らく親バカ中最強を誇る、親バカ中の親バカはにやりと笑
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