ペルソナ3
1866話
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な。病院だとそういう本は売ってないだろうし、選ぶのにも苦労したんだぜ?」
友近の言う見舞いの品がなんなのかは、それこそ考えるまでもないだろう。
以前見舞いに行く時に買っていった、アイドルの写真集だ。
結構際どい水着姿とかあった……というのを、あれから何となくネットで写真集のレビューを見て知った。
けど、まさか有里の口からそんな言葉が出るというのは、かなり予想外だった。
いつも怠そうにしているだけに、そっち方面に興味はないのかと思ったんだが……何だかんだと、やはり有里も女に興味のある年頃という訳なのだろう。
この辺り有里も年齢相応の態度と言えるのだが……最大の問題は、俺達が側にいる時にそんな話を口にした事だ。
近くにいるのが俺だけであれば問題はないのだろうが、俺は有里以外にもう1人と共に学校に来ていたのだから、当然のようにその人物も今の友近の話を聞いていた。
……最初は何を言っているのか分からなかったようだが、途中でその内容に気が付いたのだろう。ゆかりの頬が急速に赤く染まっていく。
相変わらず、白い太ももを剥き出しにしているのに、そっち方面には弱いんだよな。
ゆかりは月光館学園の中でも人気があるんだし、男に告白されたりとかも当然している筈だ。
であれば、そっち方面に多少なりとも耐性があってもおかしくないんだが。
まぁ、いいか。
今はその辺りを考える必要もない。今考えるべきなのは、どうやってゆかりの機嫌を直すかという事だろう。
「ちょっ、あんたねぇっ! 一体病院に何を持ってってるのよ!」
そう告げるゆかりが叫んだ相手は……何故か俺だった。
え? あれ? 何で俺が怒られるんだ?
いや、実際写真集を選んだのは俺だけど、それは友近も口に出していないだろ?
なのに、何故俺が怒られる? ……女の勘か?
「そう言っても、男ならその類の代物は必須だぞ」
「……ふん」
俺の言葉に何を……ナニを想像したのか、ゆかりは頬を赤くしたまま視線を逸らす。
そうして俺達を教室の入り口に残し、そのまま自分の席に向かう。
まぁ、その席は俺の隣なんだが。
そして、このままだと周囲の連中……特に有里のファンがこちらに何かを言ってきそうなので、俺もゆかりの後を追う。
ゆかりの隣に座ると、まだ薄らと頬を赤くしたままのゆかりが、俺と視線を合わせようとせずに、近くにいる友人と話していた。
ちょっとからかいすぎたか?
そんな風に思いながら、有里に話し掛けている連中の姿を眺めつつ、俺は時間を潰す。
当然のように俺達よりも遅く教室にやった来た者達は、有里がいるのに驚いたりしていた。
特に順平は嬉しそうにしていたのが印象深い。
そして教室に鳥海がやってきて……こちらもまた、驚く事に
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