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Sword Art Online-The:World
#02 開始
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あり得ない。もしそれらが試みられた場合、ナーヴギアの信号素子が発する高出力マイクロウェーブが、諸君らの脳を破壊し、生命活動を停止させる。……残念ながら、現時点でプレイヤーの家族、友人らが忠告を無視し、ナーヴギアを強制的に解除しようと試みた例が少なからず有り、その結果。213名のプレイヤーがアインクラッド、及び現実世界からも『永久退場』している』

「…………冗談キツイな、オイ」

つまり、ナーヴギアは今現在、電子レンジの要領でプレイヤー達の脳を焼く事が出来る、という事だ。
焼く、というよりは温める。卵を電子レンジで温めれば爆発するように、人間の脳もまた同様。人間とは非常にたやすく壊れれるが、非常にデリケートな生物でもある。まるでそれを象徴するかのような、あっさりとした殺人方法。
つまり、自分達がこの世界から脱出する方法は、ナーブギアを外す、システムの停止、それら以外の方法でという事になる。となれば、選択は自ずと一つに絞られる。
プレイヤー達の動揺が一気に高まる。恐怖、怒り、憎み、妬み、そういった負の感情が周囲一帯に立ち込める。
その中でも、数人は状況を冷静に把握し、今後の事を考える者もいる。ハセヲとカイトが、まさにそうだ。出来る事なら、この状況に絶望し、自殺する、という事は誰にもして欲しくはない。しかし、それは不可能だろう。
なぜなら、人間という生き物はそれほど強くは出来ていないからだ。肉体も然り、その中身、精神、人格すらも。

『ご覧のとおり、多数の死者が出た事を含め、この状況をあらゆるメディアが繰り返し報道している。よって、ナーヴギアが強制的に解除される危険性は、低くなったと言ってよかろう。諸君らは、安心してゲーう攻略に励んでもらいたい。
しかし、十分に留意して貰いたい。今後、ゲームにおいてあらゆる蘇生手段は機能しない。HPがゼロになった瞬間、諸君らのアバターは永久的に消滅し、同時に――――諸君らの脳は、ナーヴギアによって破壊される』

……死。
ゲームの死。
即ち、リアルの死。
この世界での終りは、現実世界での終り――――誰も彼もが、“死ねば”死ぬ。

『諸君らが解放される方法は一つ、このゲームをクリアすれば良い。現在君達がいるのは、アインクラッドの最下層、第一層である。各フロアの迷宮区を攻略し、フロアボスを倒せば次の階層へと進める。第百層にいる最終ボスを倒せば、ゲームクリアだ。
………それでは最後に、諸君らのアイテムストレージに私からのプレゼントを用意してある。確認してくれたまえ』

二人は、いち早く自分のアイテムを確認した。そこには、

「「…………『転移』?」」

二人は互いの顔を合わせ意を決し、それを押した。
同時に、二人はここへ飛ばされた時と同じ強烈な発光に包まれ、別の場所へと転移させられ
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