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Sword Art Online-The:World
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」
「剣さえあれば、この世界で出来ない事はない。この世界は、剣で出来ている……僕はそんな風に解釈してる」
かつて、自分達を支え、自分達が守り通した一人の女神がいた。
その女神はこう言っていた。『世界を変えるのは、強き想い』だと。ハセヲはカイトの言葉に納得しながらも、同時にそんな彼女の言葉を思い出し、小さな矛盾を感じていた。
剣が世界を構成するならば、その剣は一体誰が担うのか。つまるところ、重要なのは剣ではなく、それを担い繋ぐ人の意志ではないのか、と。そうして誤った力を手にした人間が堕ちて狂う様を、自分達は沢山見てきたではないか。
人に見せられない心の闇が、知らず知らずに膨れ上がり爆発した者達を、自分達は何度も救ってきたではないか。
だからこそ、そんな事彼には言うまでもないと、ハセヲは疑問と矛盾を胸の中にしまった。
そして、二人は願っていた。あんなことが、もう二度とは起こるべきではない、起こらないで欲しいと。
「それじゃハセヲ、軽く手合わせしてみない? セレモニーは夕方からみたいだから、それまで」
「こんな風な対人戦なんて、生まれて初めてだぜ……悪いけど、手加減しないぜ。カイトさん」
「ははっ、でも。先輩をあんまり嘗めないでくれよ? これでも剣技には自信あるんだから」
お互いがずっしりとした構えを取る。腰を落とし、眼前の友人をその双眸で捉える。
短刀による刺突の構え、右の脇に控えた剣が輝きを持つ。左足を前へ出し、そのまま前方へと飛び出して刺突による一撃を狙う。刀身自体が小さいため、薙いだりするよりも刺突による一撃を狙う方が効率が良いのだ。
頭を低く下げて、前方へ突撃するような体制を取り、右手の長剣をまるで尾羽のように背部の外へ構える。剣閃は極度に斜めの軌道を描いての袈裟斬り。リーチを生かした、重い一撃を狙う構えだ。
お互いに構えたまま数秒の硬直。そしてフィールドに自動配置される一匹のイノシシが現れ、大きな雄叫びを上げた。瞬間、二人は同時に駆けだし、二人は全力で剣を振るう。
世界を救った少年は、何故か久々の対人戦に、無邪気に心躍っていた――――
× ×
――――結局のところ、決闘は最終的にどっちつかずのままで終了した。
数十分間戦闘を続けてはいたのだが、双方の技術がほぼ互角であるという点で決着がつかず、今後装備を整えた後にもう一度決闘をするという事で終局を迎えた。ゲーム内でもすでに日が暮れ、外の時間も午後五時を過ぎている。
「そういえば、セレモニーっていつやるんだろ?」
「さぁ、おおよそキリの良い六時くらいじゃないか?」
「まぁそのくらいなだよね。でもさ」
「なんか気になる事でもアンのかよ」
「い
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