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Sword Art Online-The:World
#02 開始
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――――一瞬の無意識の後に、視界が明るくなる。
瞼を開ければ、全くの別世界。
そこには先ほどまで見ていた仮眠室の白い天井は無く、違う世界が広がっていた。
代わりでは済まないほどの、巨大な建造物があった。
石造りの、ギリシャやローマのそれとよく似た、石柱のある建物があった。
此処がホームタウン、最下層である第一層・始まりの街。この世界のビジュアルは、空中に浮かぶ巨大な空中都市。さながらバベルの塔のように天へと昇るこの世界は、外の世界と同じように時間が経過する。
ソード・アート・オンライン。
――――世界の名は、『浮遊城・アインクラッド』。一万人の人間の、新しい世界だ。かく言う彼らも、その一万人のうちの二人。初期装備である灰色の衣服と、キャラクター作成で設定した装備である短剣と長剣。青みがかった髪と、灰銀色の髪。視界の左上には自身のHPとネームが表示されている。
リアル年齢24歳と22歳、二人の男は最初にお互いの姿を確認した。
「キャラ作成、っつか……普通に素顔だよな」
「まぁそうだよね……僕らとそっくりの容姿があったから選んだけど、まぁ違和感ないよね」
服装は同一、装備が違うだけ。他はほとんどリアルと同じで、大きな違いは二人の身長が少し高い事と、二人の頬に紋様のような刺青がある事だ。
『The:World』と同じような、否、“全く同じ”と言えるほど酷似した紋様。ゲームマスターであり、SAOプログラマー・茅場晶彦はいつかの雑誌のコメントで、こう言っていた。
『私はかつて「The:World」をプレイした事がある。私はSAO制作に関して少なからず、あの世界観に影響されている。初期のキャラ作成や後のダンジョンなどでも、「The:World」に登場したクリーチャーや装備などがいくつか登場する。「The:World」をプレイした諸君らは、多少なり期待はしていてほしい』と。
情報としては確認していたが、まさかこうまで似ているとは思わなかった。完全に同一ではないが、酷似している。
お互い、自分の動きを確認しながら、周囲の人間を見回す。初期ログイン地点として用意された広場には、一万人のプレイヤーが集まっていた。その誰もが、歓喜の表情を浮かべている。そして少なからず、自分達も口元がにやけているのを自覚している。
「で。ネームも昔と同じ、って事か…………――――ハセヲ」
「アンタだってそうでしょーが。カイトさん」
“Hasewo”“Kaito”――――2人が『The:World』で使用していたネームだ。
もうどうしようもなく隠せないこの感覚を、二人は抑えられずにいた。頭の中には“仕事”という事が浮かんでいるのに、それ以上に“楽しみたい”“知りたい”という欲望と衝動が、胸の中に溢れていた。
兎に
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