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役者と蕎麦屋
第一章
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とこみたいに尖らせて言った。
「直侍だけだろ」
「歌舞伎のだぜ」
「三千歳この世じゃってな」
 柳吉はその演目の名台詞を手振りも入れて言ってみせた。
「そう言うな」
「あれだけだね」
「そうだよ、直侍は食うけれどな」
 それでもというのだ。
「今じゃ一人もだよ」
「江戸じゃ汁蕎麦は食わないか」
「そうだよ、これじゃあどうしようもないさ」
「難儀な話だね、いや」
「いや?」
「直侍さんしか食わないならね」
 それならとだ、お種は閃いてそのうえで柳吉に話した。
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