暁 〜小説投稿サイト〜
歌集「春雪花」
397

[8]前話 [2]次話



 風をいたみ

  乱れしこづゑ

    葉を散らし

 逢えぬ君へと

   木枯らしぞ吹く



 快晴だと言うのに風が強く、木々の梢を大きく揺らしている…。

 梢からは葉が散りゆき、地に落ちた枯れ葉は風に吹かれて右往左往…秋の物寂しい風景だ…。

 こんなに強い風ならば…逢えない彼の元まで行くのではないか…?


 どうせならこの寂しい心を…その木枯らしに乗せて届けておくれ…。



 雲そなく

  空に光の

   注ぎしも

 想いに耽る

    心くもりし



 雲一つない青空…太陽は大地に光を注ぎ、愁いなど無いかのように鳥は歌う…。

 だが、私の心はどうだろう…。

 こんなに清々しい天気に恵まれようと、彼への想いに浸っては…心を曇らせるばかり…。


 どうしたらこの心は…晴れ渡るのだろう…。




[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ