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悲劇で終わりの物語ではない - 凍結 -
Fate/Grand Order編
悲劇で終わりの物語ではない
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結んでいるのと同時に、大幅な行動の制限と力の制約を受けている。

 自身に課せられた誓約で現状把握しているものは以下の通りである。

・この惑星内では力の大幅な制限を受ける
・存在が格下の相手からのあらゆる攻撃的な干渉の無効化
・巻き戻しの力は人理に影響する場合や将来人理に英雄として名を刻むであろう人物の生死と人生の分岐点では使用することはできない
・巻き戻しの力を再度使用する場合はかなりのインターバルを必要とする
・巻き戻しの力と同様に人理に影響する場合や将来人理に英雄として名を刻むであろう人物の生死と人生の分岐点では何も干渉することはできない。あくまで自分にできることは手助けのみ。またその人物の存命中にはその人物に己が知る未来の道筋を伝えることはできない
・結果に干渉することは不可能だが、人生の筋道である課程を変えることはできる
・人理には自分の名前は決して残らないが、自身と関わりを持った人物の記憶には残り続ける



 これらの誓約はマーリンとの会話で知った世界の人々の集合的無意識によって形作られた抑止力の影響とも考えられるが、たかだか1つの惑星の概念的な意思の力如きに翻弄されるウィスではない。それほどまでに自身の力は他の追従を許さないものなのだ。

 上記の誓約に抵触した場合は如何なる時でも力を行使することができなかった。恐らく人理に影響を与えることがないよう、この世界(・・)そのものと交わした誓約なのだと考えられる。

 キャスパリーグを肩に乗せウィスはカルデアの廊下を感慨深けに歩を進めた。














───この物語は本史とは異なり、悲劇で締めくくられる物語ではない。

 本史と同じく最後には悲劇的な最後を英雄たちが迎えたことには変わりはない。だが結果は違えど過程は異なるのだ。彼らには唯一無二の理解者が、友が、愛した者がいた。残酷な最後であったことには変わりはないが、確かに彼らは救われていたのだ。

 その者は人類史に名を刻まず、この世界のあらゆる概念を超越した存在であり、古今東西の英雄たちと共に生き、教え導いた存在。



─死という概念が存在しないウィスはこれからも多くの出会いと別れを繰り返していくのだろう。この星が消滅ないしは人類がこの星を飛び出すその時まで。



─この物語は本史とは異なり悲劇で終わりの物語ではない─

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