97香里と栞も秋子ちゃんに起こされた
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妖狐の一族で術者なら、軽い幻術などすぐに見破られて、夜の使い魔を見つければ一族上げて討ちに来る。
多数の犠牲者行方不明者が出て、新聞テレビでも報道されていたが、ヤンキーどもはニュースなど見ない。
その上、脳が去勢されて現実を認識できないようにされ、多くの仲間が食われても夜の街を我が物顔で闊歩していた。
天野の家の者も、身内から犠牲者を出したので、妖狐の家の勤めとして夜の使い魔を狩る手伝いをし、数人の術者も同行した。
「夜の使い魔はあちらにおるようです、応援も呼びます」
ダウジングのような術で探し物を探し、美坂栞として探す術者。
隣に香里という食われかけの人物がいるが、今まですぐに討ち果たされた経験から、天使の人形の偽装が巧妙過ぎて、舞でも術者でも見分けができない。
やがて、車が止まっている付近で男の悲鳴が聞こえた。
「やめろっ、助けてくれっ!」
『ダ〜メ、今マデコノ方法デ、ナンニンオンナノコ泣カセテキタノカナ?』
「ぎゃあああああああああっ!」
見えない右手で首根っこ引っこ抜かれ、絞首されながら振り回されて千切れた胴体が飛ぶ、かち割った頭から美味そうに脳みそをしゃぶり、天使の人形と一弥は胴体にむしゃぶりついた。
術で周囲の人物からも存在を消されたり、警察に相談に行けるような人物でもなく、届けを出されても担当官が支配されているので探されることもない元加害者?
毎回数匹の魔物と舞が徘徊するだけで、街の治安は劇的に改善する。
「あちらですっ」
数人の術者とともに、祐一と香里も駆けつけたが、既に道路や歩道は血の海だった。
『ウフフフフフ、キョウモタノシカッタ、イッパイカリトッテヤッタ』
栞だった物は、既に人間の振りをするのも止めて、ソフトクリームでも食べるように人間の脳を齧っていた。
「化け物め」
天野の術者たちは警官のように声を掛けるような真似をせず、即座に拘束の術を使って足止めした。
(おや、今日はご本人登場じゃないか?)
ナインライブスと一弥、祐一が持っている妖狐の力を大半所有支配する化け物。
それもレベル1で降りてきた妖狐ではなく、他の少女が行使した魔法を覚え、神域の魔法も見て覚え、数え切れない失敗をして、苦しみながらやり直してやり直してやり直して、経験値を異常なまでに高めた魔物。
人間のレベル5程度の術者が使った拘束など、一瞬で解除してやって逆に術者を拘束する。
「なっ、何だと?」
「体が動かんっ」
この状態で動けたのは魔物である香里、天使の人形の本体でもある祐一だけ。
まず頭に来ていた祐一が懐剣を握って襲いかかるが、空中を浮遊して飛び回る相手には触れることすらできなかった。
(へっ、空が飛べるようになってから出直してこい)
「やめてっ栞っ、これ以上罪を
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