第二十六話 騎士その一
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第二十六話 騎士
久志達は四人目の情報の収集にかかった、ヨハネスブルグの酒場や大学で聞くと有益な情報があった。
「騎士、か」
「はい、そうです」
久志に順一が話した。
「ドラクル騎士団に一人です」
「外から来た奴がいてか」
「そしてです」
そのうえでというのだ。
「かなりの強さだとか」
「外から来たっていうのがな」
まさにとだ、久志も言う。四人で源三の家で話している。
「第一だけれどな」
「強い、ですね」
「この世界に来た奴って相当に強いからな」
「何か特別な力があるんだよね」
源三も言う。
「外から来てる人って」
「そうなんだよな、じゃな」
「次はだね」
「ドラクル騎士団のところ行くか」
「そうするんだね」
「ああ、その騎士団の場所は」
ここでだ、久志は地図を出して開いて言った。
「俺達が今いる場所から離れてるな」
「そうだな」
智も見て言う。
「ちょっとな」
「騎士団の拠点の街よりもな」
「ケーニヒスベルグか」
「王の城、ですね」
その名前からだ、順一は言った。
「つまりは」
「ああ、こっちの世界のドイツ語でな」
「はい、街と城は同じ意味ですが」
「ケーニヒが王だったな」
「そしてベルグが城なので」
「王の城だな」
「まさに騎士団の城ですね」
順一はまた言った。
「これは」
「ああ、騎士団の拠点に相応しい名前だな」
「そしてここにです」
「四人目がいるか」
「そうなります」
「よし、じゃあな」
久志はここまで聞いて頷いた。
「今から行くか」
「そうしますか」
「是非な、後な」
また言う久志だった。
「騎士団っていうとな」
「領地あるって言いたいんだな」
「ドイツ騎士団とかマルタ騎士団とかな」
久志は正にそうした名前を出した。
「そうした感じでな、テンプル騎士団とかな」
「テンプル騎士団は酷かったね」
源三は苦笑いになって言った。
「潰れ方が」
「確かフランスの王様に潰されたんだったな」
「その財産を掠め取られる為にね」
「謀略で陥れてだったよな」
「それで主な団員を片っ端から拷問にかけてね」
悪魔を崇拝しただの話を捏造してだ、フランス王フィリップ四世は教皇庁と結託してそうしたのだ。
「嘘の自供をさせてね」
「財産を掠め取ったんだな」
「そう、まあ後で祟りかね」
「狂い死にでもしたんだな、王様」
「みたいだよ、罪悪感に怯えてかな」
「マクベスみたいな話だな」
久志はここまで聞いてこう言った。
「それじゃあな」
「確かに似てるね」
「悪事を働いたら報いがあるな」
「それでフランス王もね」
そのフィリップ四世もだ、美男子だったので美顔王と呼ばれていたが確かに
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