第一章
[2]次話
新しいスパイク
緑橋莉乃は高校一年生で女子サッカー部に入った時に部活で使う新しいスパイクを買った時に店の店員にこんなことを言われた。
「このスパイクいいスパイクでして」
「履いてると軽いですね」
「はい、軽くて丈夫で」
それでというのだ。
「この値段ですと」
「お買い得なんですね」
「そうです、ですから安心して使って下さいね」
「履き心地もいいですね」
莉乃は今実際に店の中で試しに履いてみた、すると実際に履き心地はよかった。
「これならです」
「サッカー部でしたね」
「はい、女子の」
「ポジションは」
「センターファワードです」
つまり最も攻めるポジションだというのだ、実際に莉乃は中学の部活ではそのポジションで活躍している。
「そこです」
「そうですか、ならです」
「ドリブルの時もシュートの時もですね」
「もう快適にいけますので」
走れて打てるというのだ。
「安心して下さいね」
「活躍出来るんですね」
「はい、絶対に」
「それじゃあこのスパイクにします」
莉乃も決めてだった、そのうえで。
そのスパイクにして部活で履くことにしたのだ、莉乃はスパイクを買った次の日に部活で履いてみたが。
履いて動いてみてだ、部の仲間達に明るい声で言った。
「このスパイクいいわ」
「あっ、新品じゃない」
「新しいスパイクじゃない」
「ええ、昨日買ったけれど」
スパイクを履いた状態で跳ねながらの言葉だ。
「いい感じよ」
「そうなのね」
「そんなにいいのね」
「これならね」
本当にと言うのだった。
「いい感じよ」
「そうなのね」
「じゃあ今日からなのね」
「そのスパイク履いて」
「部活して練習にも出るのね」
「そうするわね、いやしかしね」
さらに言う莉乃だった。
「安かったしお買い得だったかもね、お店の店員さんが言う通り」
「安かったの、そのスパイク」
「よさそうだけれど」
「そうなの」
ここで値段を言うとだ、友人達もこう言った。
「へえ、本当に安いわね」
「バーゲン並の値段ね」
「それなら」
「だからよかったわ、これで丈夫だったらね」
それならと言うのだった、店員が言う通りに。
「余計にいいわね」
「日本製だったら丈夫ね」
「それならね」
「本当にお買い得ね」
「それで長持ちしたら」
「そうだったら本当に最高よ」
スパイクを見つつ言う莉乃だった、そしてだった。
莉乃はそのスパイクを履いたままで部活に出てランニングに部活の練習のメニューをした、するとだった。
履いた時よりさらに快適だった、しかも一ヶ月二ヶ月三ヶ月と履いて使って二年になってもだった。
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