第三十九話
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私。
「いやぁ、青春ですね〜。」
顔は見えないが、恐らくニヤニヤしてるであろう青葉さん。
「……………………い、言わないで下さいよ…………?」
自分でもビックリするぐらい小さな声で青葉さんにお願いする。
「ええ、そこは保証しますよ。むしろ保証しなくても大丈夫と言いますか…………。」
青葉さんの言い方に違和感を感じた私は、顔を上げて青葉さんの顔を見る。青葉さんは困ったような呆れたような、それでいて笑ってるような、そんな微妙な表情をしていた。
「えっと、どういうことですか?」
すると、青葉さんは少し間をあけてこう言った。
「多分、この鎮守府の殆どの人はあなたが千尋さんを好いてるって知ってますよ?」
「へぅっ!?」
変な声が出てしまった。幸い周りには間宮さんしかいない。
「いやだって、毎日のように図書館で一緒になにか勉強してますし、お昼ご飯もグループ内で入れ替わりがありますけど、毎日一緒ですし、こないだの摩耶さんとの対決もなかなか息ピッタリでしたし。」
「うぅ…………そ、そんなにですか…………?」
「はい。そりゃあもうラブラブだなぁと。」
「〜っ!」
三度顔を伏せる私。頭がくらくらしてきた。
「ちょっと待ってくださいね?」
青葉さんがそう言ったあと、椅子が動く音。立ち上がってどこかに行ったらしい。
「…………ふぅー。」
私は体を起こしてきちんと椅子に座る。深呼吸をして、落ち着こうとする。しかし、やはり頭がボーッとしてしまっている。
「………………………………はぅ。」
テレビには演習が終わってその後処理をしている様子が写し出されていた。赤城さんがなにかを言ったあと、千尋さんが何やら険しい顔をしていた。何を言ったのだろうか。
「まてやゆいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!」
「待つわけないでしょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
轟音と共に叫び声。
どうやらまた大淀さんと提督さんが鬼ごっこを始めたらしい。私がここに来てから五回目だ。
提督が追いかけてると言うことは、またなにかやらかしたのだろうか。
「はい、春雨さん。これどうぞ。」
すると、私の前にオレンジジュースが置かれた。そして、青葉さんが再び私の前に座る。青葉さんもオレンジジュースを飲んでいた。
「あ、ありがとうございます……………………。」
だんだん涼しくなってきて、冷たいものを飲むことも少なくなって
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