0204話『秋の作戦名で時雨は思う』
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嬉しい事を言ってくれるじゃないか二人とも」
「うん……だから僕は幸せものなんだ。こんな提督を主に持てた僕はどこまでも進んでいける。そして打ち勝つんだ……かつての悪夢を……!」
今度こそ時雨は強気な表情を浮かべてかすかだけど笑みを浮かべている。
その表情は私も勇気づけられるというものだった。
「時雨……」
「うん……」
私と時雨がなにかを言おうとしていたんだろうけどそこで執務室の扉が開かれた。
そして入ってきたのは西村艦隊の面々だった。
「そうよ、時雨……一緒に乗り越えましょうね」
「そうですね扶桑姉さま」
「扶桑に山城……いつから聞いていたんだ?」
「そうだよ……少し恥ずかしいな……」
「まぁ、提督が時雨に秋の作戦名を言っているあたりですかね……?」
「なんだ。ほとんど聞いていたんじゃないか。それならそれで入ってきてもよかったんだぞ?」
私がそう言うけどそれで最上が笑みを浮かべながら、
「いや、ちょっとね。みんなで提督は時雨をどう慰めるか試していたんだー」
「それはまた、意地が悪いな……」
「ですが、提督は私達の期待に応えてくれました……落ち込んでいる時雨をすぐに勇気づけてくださいました……。この扶桑、やはり提督は素晴らしいお方だと確信しました。ありがとうございます」
そう言って頭を下げてくる扶桑に少し恥ずかしい気持ちになっていた。
「はぁー……扶桑にそこまで言わせたんだから今度もきっちりと指揮をしてちょうだいよね、司令官!」
「そうよ! 朝雲達も精一杯頑張るけどやっぱり司令の命令があって初めて私達は力を発揮できるんだから!」
「そうよ〜。だから頑張ってねぇ〜」
満潮、朝雲、山雲の三人にもそう言われたので私は「そうだな」と答えた後に、
「それじゃみんな。レイテ沖海戦の悪夢を乗り越えられるように頑張ろうとするか!」
「「「了解」」」
全員がそれで敬礼をしてきたので私は少し勇気づけられていた。
そうだ。みんながいればどうにでもできる。
今までだって色んな深海棲艦との戦いを打ち勝ってきたみんながいるから私も頑張れる。今度も、信じてあげないとな。
「提督……信じているからね?」
「分かっているよ時雨」
「それじゃそーいうわけで私達は明日のハロウィンの準備をしてきますのでここらで失礼しますね。さ、扶桑姉さま、行きましょうか」
「そうね山城。明日が楽しみだわ……」
「司令! お菓子、楽しみにしておきますね」
「用意していないと〜いたずらしちゃうんだから〜」
「しっかりと用意しておきなさいよね!」
「あはは! 大変だね提督」
それで時雨以外のみんなは執務室を出て行った。
うーん……実際本当に何しに来たんだろうか?たまたま通りかかったにしてはメンバー
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