暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第六章 Perfect Breaker
Misscreate/正義の味方
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して靴底を胸板に押し付けるセルトマン。

押し出すように蹴りこみ、一号を押しやってから手のひらを向けて魔弾を放つ。
が、一号の目の前に蒔風が滑るように入り込み、手刀の振り上げでその魔弾を真っ二つに切り裂いて後方へと飛ばしていった。


その隙に、セルトマンの背後から殴りかかる二号。
一号にしたように対応するセルトマン。だが、彼はやはり知らなかったのだ。

姿かたちがいくら一号と似ていても、やはり彼は別のライダーなのだ。
一号に通用したからと言って、この「力の二号」に対して、同じように紙一重で回避したところで


「ぐむっ!!?」

風圧で押し切られるだけだ。


そして、トトンとたたらを踏んで下がったセルトマンの身体を、一号が掴み取り頭上へと持ち上げ。

「うぉ!?お、おい!!」


「行くぞ一文字、蒔風君!!!」

「おお本郷!!」

「オッケーです!!」


「ラ イ ダ ァ―――――」


「ハッ!!」

「トゥ!!」


「きりもみシューーーーート!!!」


振り回されるセルトマン。
一号の頭上で振り回されるセルトマンによって、一号の頭上には小さな竜巻のような旋風が出来上がっていた。

そして、その回転のまま投げ飛ばされる。
竜巻の中で上下もわからぬセルトマンの目の前に飛び込んできたのは、回転の段階で跳び上がっていた蒔風と二号の握りしめられた拳であった。


「打滅星――――」

「ライダァー・・・・」

「グッ、くそっ!!!」


「「ダブル、パァンチ!!!」」


ゴシャッッ!!という音と、ゴォンという音がして、セルトマンの両腕と顔面を潰したダブルパンチが放たれる。

その一撃でセルトマンの身体は大きく吹き飛び蒔風たちから離れていった。
だが、セルトマンは内心これでよかったと思っていた。


落下すれば痛いだろうが、このまま回復すればまた仕切りなおせるからだ。
あのまま接近戦を続けられたら、大丈夫だろうが何もできなくなってしまう。

だが

落下できるなどと思っていた時点で、セルトマンの考えは甘かったと言わざるを得ない。



「本郷さん!!」

「頼むぞ!!」

ダブルパンチを放った蒔風が、翼を開いて飛翔している。
その両手には、一号と二号がそれぞれつかまっていて


「行きますよぉおおおおおおお!!――――ダァッ!!」

「「オォッッ!!」」

蒔風が翼を広げ、そこにライダーが足をつける。

翼の面は、地面に対して垂直。
つまり、セルトマンに向かって真正面に向かっており


そこから跳躍するということは、こちらに一直線に向かってくるということだった。



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