第六章 Perfect Breaker
Riders/疾風
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今までのあらすじ
セルトマンの計画も、ついに最終段階に入る。
封印されるアーカイヴ
消えていく仲間
吹き飛んだ者たち
次々と消えていくメンバーの中、この世界に残った蒔風とアリス。
その前に、セルトマンの放つ13の怪物たち。
13にして一つの脅威として生み出された怪物を、同時に打ち倒すすべを今の蒔風たちは持ちえない。
終わりが近づいていた。
勝敗が天秤の形をしているのなら、もはやそれは動かない。
セルトマン側が傾いて、蒔風たちが浮き上っている。
彼らの皿には、これ以上乗せるだけの要因がない。
増援がない。仲間はいない。
天秤をセルトマンから傾けるだけのものを、持ちえない。
今は――――まだ
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「アリーース!!」
「ッ!!」
蒔風の叫びとともに、アリスが飛び退いて回避する。
飛来してきた蒔風の炎弾が、その先の魔化魍三体に命中してその身を焦がす。
だが直撃だからとして、もはや蒔風の攻撃は魔化魍を吹き飛ばすだけの威力を持ち合わせていなかった。
燃え移り、炎を上げ。しかしすぐには倒れず、段々と形を崩していく魔化魍ども。
(倒れるまでの時間稼ぎだ。で、倒れると同時に残りを片付ける――――)
炎に焼かれるそいつらを無視して、目で合図を送って各自数体ずつを打ち砕く。
アリスも蒔風も徒手空拳だ。
体力の温存のためか、十五天帝も顕現させられていない。
そうしながら、二人は敵に致命傷にはなりつつも、即死ではない傷を与えていた。
アリスがマジュウの腹部を蹴り抜き、蒔風が魔化魍の内臓を抉る。
そうして、最後の一体にアリスの手が伸びると
「くっ」
そのアリスに、最後のマジュウが抵抗をしてきた。
力が強いだけあって、多少手こずる。
そうしているうちに、最初の一体が焼け落ちて崩壊。別の地点で13体目として復活していた。
「くそ!!」
その一体に向けて蒔風が炎弾を放つが、全力で放ったそれは魔化魍のみを焼こうとも、即座に落命させるものではなく。
そうしているうちに、ほかの数体から復活してすぐに13体がそろってしまった。
「畜生・・・・」
「まだです・・・まだ!!」
この十三体を突破しなければ、セルトマンには届かない。
それを知ってか、それともアーカイヴに従ってか、セルトマンは下がったところから眺めているだけで手を出してすら来ない。
もはやそれだけの価値はないと思われているのか。しかし、それが彼らにとっては
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