第六章 Perfect Breaker
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今までのあらすじ
フォンの戦線離脱。
それにより、残る敵はただ一人となった。
アーヴ・セルトマン
なのは、エリオ、まどか、ほむらの四人を退け、今なお蒔風を相手にして余裕を見せる。
これまでは前座だった。
真の敵が、ついに動き出す。
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「ぐあ!」
「おいどうした蒔風!!その程度で終わるお前ではないだろう!!」
セルトマンの蹴りが、蒔風の腹部にクリーンヒットする。
地面を転がり、それでも雷旺弾を指先からバラバラと放って攻撃する蒔風。
それを片腕で軽く払いながら、セルトマンが蒔風へと歩を進める。
「ようやっと、ここまで来た」
長かった、本当に長かった。
ここまで来るのに、どれだけの時間を要したことか。
自分自身の時間もそうだし、「こうなって」初めてわかるだけの時間の流れもあった。
「古く先祖の時代から、俺の代までの遥かな時。その末に、ついに俺は到達し、循環して流転する」
めぐるセルトマンの魔力循環。
だが、彼の言うには自分の浪費した魔力を再度循環利用しようなどという、そんなちんけなものではないらしい。
(そりゃそうだ。その程度の能力で、大聖杯の魔力を使ってあれだけのことを成し得るなんて到底不可能だしな・・・)
苦い顔をしながら、蒔風がなおもセルトマンと攻防を続ける。
とはいえ、正確にいうのであれば、現在の蒔風はセルトマンに「攻防を続けてもらっている」というのが、一番正しい表現なのだが。
「どうした!俺の力を考えるより、とにかく倒せばいいジャンだったんだろ?やってみろよ。一応言っとくけどな、それがわからないと俺を倒すことは絶対に不可能だ!!」
「世の中、絶対は――――」
「ない!!!」
「がっ!!」
調子に乗って大笑いするセルトマン。
その後頭部に、唯子の蹴りが叩き込まれた。
ズシャア、と顔面から地面に倒れこむセルトマンを、さらに踏みつけて三人が蒔風のもとへと駆け寄っていく。
大丈夫ですか、と翼刀が心配し
間に合いましたね!と唯子が笑い
「調子のって何やってんだこの馬鹿が!!!」
そう叫んで、ショウの掌が蒔風の頭を派手にはたいた。
スパァン!!といういい音がして、ガクンッとその頭が揺れる。
「いったぁ!?」
「当たり前だ。エリオたちを引き離せればそれでいいのに、何戦い続けてんだよこのウスラトンカチ!!」
「ウスラトンカチはねぇだろうが。俺は薄くもノロくもトンカチでもねぇっての!っつか、あいつらは無事か?」
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