暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第六章 Perfect Breaker
Unknown/未知数
[7/11]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
く、もっとすごいの来いよ!!」

「それには及ばないわ」

叫ぶセルトマンの背後。
そこから、そんな声とカチッという小さな音がした。


ドォンッッ!!

直後、セルトマンの視界とすべてが、紅蓮の赤に包まれた。

爆風を背に、暁美ほむらがフッと現れ、荒れる髪を軽く抑える。



「うわ、すご」

「私の魔法を駆使すればこれくらいはできるわ」

「ほむらちゃん」

「なんですか?なのはさん」

「武器のこと、あとでお話ね?」

「!?」


爆炎を眺める三人。
モウモウとあがる煙と炎は、ちょっとやそっとの爆発ではなかったことを表していた。

しかし、その炎の中にユラリと動くを見るまでは、だが。


「な」

「熱い。熱いなぁ。だが俺の身体は、そう簡単に壊れるもんじゃないんだよ」


ヒュッ、と
空気を切る音がしたと思うと、爆炎の中から炎の塊が飛んできた。


攻撃か
そう思い、ほむらは即座に盾の砂時計を消費する。

時が止まり、世界が変わる。

そして自分へと飛んできたそれを横に回り込んで回避、そして目を向けると、ほむらはその光景にぎょっとした。
これは、ただの炎の塊ではなかったのだ。

セルトマンだった。
炎の中から飛び出してきたこの男は、炎を全身を纏いながら突っ込んできたのだ――――


だが、反撃するなら今がチャンス。
盾の収納から銃を取出し、それを躊躇なくセルトマンの足に向けた。

そしてグッと歯をかみしめて引き金を引こうとすると

炎の中のセルトマンと目が合った。


「ひっ!?」

おかしい。
セルトマンは自分に向かってきていた。

そして自分は今、時を止めてその右側に回り込んでいるのだ。
ならば、この男と視線がぶつかるのは絶対にありえない―――――!!!


カチッ

「あ――――」

その一瞬の恐怖。
その間にほむらの魔法が解け――――


「ほむ」

「あぶな」

「もらっ」


時が動き出す。
セルトマンの身体は瞬時に方向を変え、まどかとなのはが呆気に取られる。

その各々の口から台詞が言い終わらないうちに


「紫電」

「雷旺」

「「双槍一閃!!!」」

「ゲブァッ!!!」

エリオと蒔風の、ストラーダと朱雀槍による二撃がセルトマンの腹部に突き出され命中した。

ドギャゥッッ!という凄まじい音が二度。

一度目は突貫してきた二人が地面を抉りながら踏み込み、そして攻撃でストップをかけたもの。
二度目は、吹っ飛んだセルトマンが空を切り、地面をはねて小さな盆地を作った音だ。



「フシュゥ・・・・」

「ハぁ――――
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ