第六章 Perfect Breaker
Unknown/未知数
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く、もっとすごいの来いよ!!」
「それには及ばないわ」
叫ぶセルトマンの背後。
そこから、そんな声とカチッという小さな音がした。
ドォンッッ!!
直後、セルトマンの視界とすべてが、紅蓮の赤に包まれた。
爆風を背に、暁美ほむらがフッと現れ、荒れる髪を軽く抑える。
「うわ、すご」
「私の魔法を駆使すればこれくらいはできるわ」
「ほむらちゃん」
「なんですか?なのはさん」
「武器のこと、あとでお話ね?」
「!?」
爆炎を眺める三人。
モウモウとあがる煙と炎は、ちょっとやそっとの爆発ではなかったことを表していた。
しかし、その炎の中にユラリと動くを見るまでは、だが。
「な」
「熱い。熱いなぁ。だが俺の身体は、そう簡単に壊れるもんじゃないんだよ」
ヒュッ、と
空気を切る音がしたと思うと、爆炎の中から炎の塊が飛んできた。
攻撃か
そう思い、ほむらは即座に盾の砂時計を消費する。
時が止まり、世界が変わる。
そして自分へと飛んできたそれを横に回り込んで回避、そして目を向けると、ほむらはその光景にぎょっとした。
これは、ただの炎の塊ではなかったのだ。
セルトマンだった。
炎の中から飛び出してきたこの男は、炎を全身を纏いながら突っ込んできたのだ――――
だが、反撃するなら今がチャンス。
盾の収納から銃を取出し、それを躊躇なくセルトマンの足に向けた。
そしてグッと歯をかみしめて引き金を引こうとすると
炎の中のセルトマンと目が合った。
「ひっ!?」
おかしい。
セルトマンは自分に向かってきていた。
そして自分は今、時を止めてその右側に回り込んでいるのだ。
ならば、この男と視線がぶつかるのは絶対にありえない―――――!!!
カチッ
「あ――――」
その一瞬の恐怖。
その間にほむらの魔法が解け――――
「ほむ」
「あぶな」
「もらっ」
時が動き出す。
セルトマンの身体は瞬時に方向を変え、まどかとなのはが呆気に取られる。
その各々の口から台詞が言い終わらないうちに
「紫電」
「雷旺」
「「双槍一閃!!!」」
「ゲブァッ!!!」
エリオと蒔風の、ストラーダと朱雀槍による二撃がセルトマンの腹部に突き出され命中した。
ドギャゥッッ!という凄まじい音が二度。
一度目は突貫してきた二人が地面を抉りながら踏み込み、そして攻撃でストップをかけたもの。
二度目は、吹っ飛んだセルトマンが空を切り、地面をはねて小さな盆地を作った音だ。
「フシュゥ・・・・」
「ハぁ――――
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