第六章 Perfect Breaker
Unknown/未知数
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っ!!」
思わず転がるショウ。
一瞬身体が地面から離れたので、吹き飛ばされたと言ってもいい。
「ユーノ、解け!!」
転がりながらのショウの叫び。
それに応じてユーノが結界を解くと、土砂が崩れてフォンの姿が見えてきた。
「回避していたか―――!!!」
「しかし、終わりです!!」
あの閉ざされた中で、一体どうやって回避しきったと言うのか。
直撃を避けたとはいえ、あの唯閃を多少汚れたくらいで済ますと言うのは余りにも常人離れすぎる。
それを終わらせようと、セイバーが宝具を滾らせて地を駆ける。
流石に唯閃の一撃は回避出来ようとも、その後にこの一撃では直撃を避けるのは至難の業。
(可能性は五分。喰らうか躱すかは二つに一つ――――ってところか)
よろける身体の体勢を整えようとするフォンは、しかし冷静に推察していた。
そして、彼の完全は目の前の状況から結果を導き出す。
(エクスカリバーは回避できるな。というか、このままこけて転がるか。まあでも)
「ティロ・フィナーレ!!」
「流石に簡単じゃないか!!」
解っていたからこそ、焦ることなく自分の詰みを自覚する。
真横から放たれたマミの砲弾。
崩れる体制を加速させて、それを回避する。
だが、そこまで。
地面に倒れかかっているこのままでは、エクスカリバーなど回避できるはずもない。
「エクス――――カリバァーッ!!」
放たれる黄金の輝き。
世界四剣の一、聖剣・エクスカリバーの砲撃ともいえる巨大な光の束の斬撃が、唯閃以上の轟音と共に空を行く。
唯閃によって積もっていた土砂はその轟音だけで吹き飛んだし、近くの太い木は仰け反ったように形を変えてしまう。
だが、ここまで言えば分るだろうか。
エクスカリバーは地面に、ではなく、空に向かって、放たれていた。
角度にすれば45度ほど。
その確度で、空へとエクスカリバーの光は伸びて行って見えなくなってしまう。
簡単にいうなれば――――エクスカリバーは、フォンには当たらなかったということだ。
「おいフォンよぉ。何でもかんでも紙一重で避けまくんな。もっと下がれってぇの」
ジュウ・・・という音。
エクスカリバーが、放った分だけの高熱を、煙として発している。
しかし、その音はそれだけだ。
それを掴んでいる男の掌は、焼けるどころか水ぶくれひとつ起こしていない――――
「聖人に、聖剣か・・・だが惜しい。俺は「それ以上」だ」
神裂の手首と、エクスカリバーの先端部を握りしめて止めているのは、他ならぬアーヴ・セルトマン。
ぞっとする。
この男の得体の知れなさに。
目の前の男はにやりと笑
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