第六章 Perfect Breaker
聖杯怪獣/岩鉄巨人
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今までのあらすじ
ついに翼刀と唯子、二人の戦いに決着がついた。
撃破されたのは、二人で合わせて計七騎。もはや彼等は現れない。
この時点で、セルトマンのサーヴァントは全滅した。
そして蒔風たちは知る由もないが、セルトマン自身にはこれ以上召喚するつもりはない。
戦場を駆け続けるショウは、この場からサーヴァントの全てが消失したことを感知していた。
近くはない場所で、他のメンバーがフォンを押し留めている。
今のセルトマンは剥きだし状態。
責めるなら、この時だ。
ショウはやる気を引き上げながら、「EARTH」ビルへと広い敷地内を再び向かっていた。
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「へぇ。また来るの?」
そしてその様子を、セルトマンは「EARTH」ビルの上部階――――蒔風の個室から眺めていた。
ここは局長室ではない、いわば彼の家なのだが、雑務用のデスクはある。
その椅子に座り、クルクルと回りながらモニターを表示してその様子を眺めるセルトマン。
コンソールに手を伸ばし、軽く触れて何かをオンにした。
「あーあー、ゴホン。ショウさーん?聞こえてますかー?」
おもむろに、少し張った声でセルトマンが語りかける。
その声は何らかの効果で伝達され、歩を進めるショウの元に届いていた。
『なんだ?』
「まだ挑んでくるのかい?」
『・・・それはこっちのセリフだ。新しいサーヴァントはどうした。まだ候補はいる筈だろ?』
特に視線の先を変えることもなく、ショウは普通に進んでいく。
そんな様子に「ノリ悪いなぁ」とセルトマンがため息をして呆れる。
「とにかく召喚すればいいものじゃないですー。やっぱりどうすれば面白いかが大切」
『蒔風みてぇなこと言ってんじゃねえよ。結論を言え、結論を』
少しイラついたのか、脚を止めてショウが急かす。
そして軽く視線を上げ、「EARTH」上階部にある蒔風の部屋に向いていた。
(気付いたか?)
こちらを向かれ、セルトマンが軽く振り返る。
リビングと言えるエリアのテーブルの上。
そこに、この大聖杯の核が安置されていた。
前に翼刀たちが攻め込んだのは局長室。「EARTH」ビルの15階だ。
だがすでに知られた位置では危険なのは明白。
そこで、局長室から蒔風の私室へと移動してきたのだ。
移動その物は問題ない。
「EARTH」内は現在、魔力の影響で多少磁場が歪んだ状態になっているので、離れた扉と扉を繋いで行くことは容易だ。
(サーヴァント出しまくって、あっちじゃ危ないと思って動か
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