第六章 Perfect Breaker
聖杯怪獣/岩鉄巨人
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「EARTH」ビルを引く抜くかのような。
「ようなっていうより、引き抜くつもりだろこれ―――――!!!」
驚愕するセルトマンが、思わず屋上への階段を掛ける。
このままへし折られては、大聖杯だとか核だとかいう問題以前に大破綻だ。
それよりも、そうなれば魔力があふれて「EARTH」ビル敷地内どころではない周囲が焼野原になることを承知してるんじゃなかったのかあいつらは―――――!!!
「気にするなよ、セルトマン。こっちには優秀な結界魔術師がいるんだ」
「はいはい。にしても、現場は久々だなぁ・・・・」
「なんだ、なまったか?ユーノ」
「まさか。これでも僕は、なのはの師匠だからねっ!!」
ユーノ・スクライアが、そこにいた。
彼の結界魔法が、「EARTH」ビルを取り囲んでその魔力の流れをシャットダウンする。
そう。
実を言うと、これはかなり有効な手だ。
外部への魔力流出を止めるとなれば、当然サーヴァントへの魔力供給も絶たれる。
もっと早くやっていれば、サーヴァント戦は容易に事が進んだだろう。
では、なぜやらなかったのか。
それはそうである。これだけの強大な魔力を抑えるだけの結界を作れる魔術師、魔道士など、存在するはずもない。
そう思っていた。
誰もが。
しかし
「このユーノ・スクライアはな、なのはの治療をしながらヴィータの攻撃を危なげなく防御するだけの結界を張り、更には闇の書の闇を葬る時の束縛結界においても、アルフ、ザフィーラの結界が砕けてた中ただ一つ最後まで砕けなかった結界を作っていた男だぞ?」
そう。
なのはやフェイトたちの派手さ、凄さに目が行きがちだが、彼とて非凡な才能の持ち主なのだ。
なのはに魔法を教えたのは彼だし、その上達を促したのも彼。
その彼が、なのはの砲撃を防げなかったことは一度もなかった。
特筆すべきは、その防護魔法、結界魔法。
なのはは一度も彼の防御を突破することはできなかったし、ショウの話の通りどんな攻撃だって耐えて見せる。
もっとも強いのはだれかと問われれば、なのはやフェイトが上がるかもしれない。
だが、最も倒せそうにないと思うのはだれか、と問われれば、彼等の内で言えばユーノの名が上がることは間違いあるまい。
「行くぞ。覚悟しろ」
ゴキンゴキンゴキンッッ!!!
ショウの右手が、改めて握り絞められる。
すると巨人の右腕が変形し、その内部から何やら砲口のようなものが現れてきた。
「バカ・・・・な・・・」
外部の非常階段を駆け上がるセルトマンは、それを見て思わず声を漏らす。
あの巨人の構成物質は主に岩石だ。熱で溶かせば、百歩譲って鉄は解る。だがあんなメカニックな
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