第六章 Perfect Breaker
聖杯怪獣/岩鉄巨人
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はするなとショウは言っていた。
だが士郎も凛も、冬木防衛戦で消耗している。彼女は戦闘が不得手なので後方支援だったため活躍できなかったが、聖杯が相手となれば、彼女の本分ともいえるだろう。
「さぁて・・・みんな。がんばってくれ」
これが、ショウの巻き込み方。
蒔風が「危ないからできれば止してほしい。でも来るならしょうがない」という感じで引き込むのに対し
ショウは「良いから来い。一緒に行くって言ってんだよ」と引っ張り込むのだ。
だが
「忘れたのか。使用可能魔力量はこっちの方が多いんだぞ!!」
そう。あちらが大元である以上、こちらの使える魔力はあちら以下。
つまりそれは、こちらの戦力以上に敵を生み出すことができると言うことだ。
「エクス、カリバァー!!!」
黄金の剣が唸り、空を行く大軍勢を一薙ぎで焼き払う。
そこに襲い掛かる翼竜の様な化け物だが、駆の持つ雷切からの雷に焼かれて消し飛んだ。
ステイルのイノケンティウスと賢久のパイロキネシスなど、炎の渦を巻き一切の敵を近づけない。
神裂、さやか、杏子は宙であるにもかかわらず化け物どもに切りかかっていき、ときには敵を、時にはお互いを足場にして飛び回っていた。
だが、一見優性に見えるのは勢いのため。
実際の敵の数は無尽蔵だし、このままではプレートも砕かれて落ちる。
だんだんとプレートの上で生き残っているマジュウや魔化魍と言った怪物の数も多くなってきていた。
ジリジリと中心部に下がらされていく。
すると
「ブォォォォオオオオオオオおオオオオオオ!!!」
息を吐き出したような、そんな咆哮がしてきた。
地面がら現れてきたにもかかわらず、そいつはプレートに届く巨大な図体をしていて――――
「魔化魍――――ヤマビコか」
一山もある、そんな巨体を持つ魔化魍もいる。
もしもコイツに体当たりでもされたら、このプレートは砕け散るだろう。
「吸血殺しの紅十字!!」
「ティロ・フィナーレ!!」
ステイルの炎剣と、マミの砲撃が直撃した。
揺れる巨体。確かな手ごたえ。
だが、本来ならば斃れたはずの魔化魍は、ブスブスと煙を上げながらもそこに存在していた。
むしろ下手な攻撃に、こちらへの怒りをあらわにしているようであり
「エクス――――クッ!!」
エクスカリバーなら葬れる。
だがしかし、振り返るとヤマビコはセイバーの正反対側だ。中心のショウが挟まっているこの立ち位置では、宝具を放つことはできない――――
「いや、いい。そのままだ」
だがショウは右拳を握って、正面を見たまま腕を真横に向けた。その先にはヤマビコが。
そして、その拳を上げ、振り下
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