暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第六章 Perfect Breaker
聖杯怪獣/岩鉄巨人
[2/13]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
したんだがな)

ここなら大丈夫、ということはないだろうが、巻き込まれる心配はないはず。
そう思って移したのだが。

少し焦りを見せるセルトマンだが、失敗と言う言葉は微塵も思いつかなかった。
それは彼が愚かだからという意味ではなく、彼の知るアーカイヴはそこで途切れていないからだ。


「まあいいや。こっちに来るならいらっしゃい。でも、ここまで来るのには苦労するよ?」

『だろうな』

モニターの向こうで、ショウの周囲を敵が蠢いていた。

四足であったり、人型であったり、翼があったり、異形であったりの、様々な形状をした魔物どもだ。
更にはその中に、チラホラとマジュウや魔化魍といった、自然発生するタイプのモンスターまで見える。

もとは貧弱なものであっただろうと推察されるが、大聖杯の魔力の影響で飛躍的に力は向上している。
それに加えて、この数だ。地面から湧き出るように現れるそれらは、黙って見ているだけでどんどん増えていく。



『まあショウならこれると思う。がんばってね』

ドコかから、カンラカンラと聞こえる声。
それに対し、ショウは軽く鼻で笑った。

「はぁ・・・・」


ジュゴァッッ!!と

ショウの溜息の直後、そんな音を立てて、魔物たちの一角が蒸発した。
更には無数のワイヤーが飛び交って、更に別の一角のマジュウをバラバラに切り裂く。


「俺はそれどころじゃないんだ。任せたぜ」

「任務じゃなきゃ、こんなとこまで来はしないのに」

「ぼやいても仕方がないです。やりますよ、ステイル」

「わかってるよ。ガミガミするなよ、神裂」


ショウの呼びかけに、新たな人影が現れた。

炎を操る、神父服のステイル=マヌグス。
刀を手にした、エロい恰好の神裂火織。

「何か今不当な説明があったような気が」

共に、必要悪の協会(ネセサリウス)所属の魔術師である。
確かに、「EARTH」と彼等は協定は結んでいるが、あまりかかわってこなかった組織だ。

それなのに彼らが来た理由。
それは


「それよりも、本当にあいつの狙いはインデックスなのか?」

「そうだよー。あいつがホントのホントに目的達成したら、十万三千冊の魔導所が狙われるのは当然なんだよー」

「・・・・うそっぽいですね」

「全くだ」

「ここまで来てねちねち言わない」

だが、彼等だからこそショウの呼びかけに応じた、ともいえる。
もしも過去にショウと出会っているのであれば、それはおそらく敵同士だった時。出会っていたら、警戒心から来ることはなかったかもしれない。


「っても、警戒はあるよね」

「当然です」

「というか、なんだい?あのバカみたいな魔力の
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ