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世界をめぐる、銀白の翼
第六章 Perfect Breaker
世界を超える、鉄刃の翼
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れを拳に乗せて一気に

「不動拳――――オールパニッシャー!!」

打ち出した。
唯子を中心に、円を描いて不動拳が打ち放たれていく。

それは、シューティングゲームの弾幕のよう。

打ち出されるそれは気力に包まれ、七色に輝き周囲を覆う。
もしもこれがその通りゲームであれば、きっと扇状に拡散しながら迫ってくる弾幕であっただろう。


「クッッ!!」

その弾丸を円周で回避していくクラウド。
ここは現実だ。こんな弾幕、彼女の上下に逃げれば弾など来ない。

だが、ここは現実。
そんな敵にだって唯子は対応する。


「パニッシャァ――――ブラストォ!!!」


一気に開花する。今度は球状。
全方位に向かって放たれていく気力不動弾が、不意を突かれたクラウドの翼を掠めて弾いた。

「ガッ!?」


掠めただけ。
だが、クラウドの直進スピードを考えるとその程度の横ダメージでも相当な揺さぶりを受けることになる。

そこに勝機と、唯子が一刀を無視して一気にクラウドへと気力不動弾をブチ込み続ける。


「おぉ――――ォォォオオオおおおおおお!!!」

だが、クラウドは当たらない。
大きく左右に揺れ動き、よろめいた身体を立て直しながら唯子の方へと一気に進んでいく。


それを狙っていく唯子だが、彼女とて落下しながら打ち続けている。
狙ってはいるものの、相手は自由に空駆ける翼人だ。


「不動―――――」

これ以上は無理だ。
察した唯子が、拳を引いてただクラウドの接近を待つ。

「魔洸―――――」

対し、クラウドが大剣を振る。
頭上で回したそれを肩に担ぎ、全身から蒼の光を放ち始めた。

そしてその力が大剣に宿り、それをさらに漆黒の翼より出でる漆黒のエネルギーが覆いかぶさった。


「超 究」

ドゴン!!と、鈍い音がした。
唯子の腕が、クラウドの大剣を受け止めたのだ。

唯子の身体を覆う気力のことを考えると、それで腕が斬れないと言うのはまだ理解できる。
だがクラウドの狙いはそこではなく

「武――――神」


ブォッ!!と、唯子の身体を漆黒が包む。

同時、その漆黒から枝分かれし、唯子を囲んで五つの刃が具現化した。

前後左右と、下方。
そして残る上方には、バスターソードを握るクラウドが佇んでいて

「覇斬ッッ!!」

一気に落ちていく。
クラウドが唯子に向かっていくのと同時に、まったく同じ間隔で残りの刃全てが唯子へと迫っていく。

全く知られぬ超究武人覇斬。
これが、この可能性でつかみ取った奥義なのか。

この攻撃であれば、敵の動きは封じられている。
反撃すら許されずに、ただ敵は六の刃に斬られ裂かれ貫かれ
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