第六章 Perfect Breaker
世界を超える、鉄刃の翼
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けたくなる輝きが、その目には灯っていた。
それは―――――――
「所詮お前らは、一人ずつ」
どんなに徒党を組もうとも、同時に攻撃して来ようとも
「お前らは一人だ。一人ずつで、四人に過ぎない」
そういうと、更に心が軽くなる。
そうだ。
彼等は一人が故に堕ちた者たちだ。
ならば、仲間がいる自分が負ける道理はない。
仲間に救ってもらえた、自分が彼等に伏すわけにはいかないだろう。
「一人じゃどんなに抗っても、最期には破滅しかない。俺はそれを知った。教えてもらった!!だからアンタたちには負けない。俺の知るあの人たちの強さを証明するために、お前らには負けられない!!」
それは――――――
立ち向かうための、勇気で
離れていようとも誰かと繋がる絆で
胸に抱き、突き進むための希望
彼ら翼人が、直視したくないと思うのは当然である。
彼等はその感情における闇の側面から出でた者たち。
相反する、表側のそれら感情に、嫌悪を浮かべぬはずがない。
『そうだ』
すると、翼刀の隣から声が聞こえてきた。
知らない声だ。
だが、妙に魂が揺さぶられる。
『僕もそうだった。一人でできると思っていた』
かつて、彼女を救おうと駆け抜けた彼は、結局彼女を救えなかった。
『それは結局、仲間がいたって意味がない、ってことだ。一人で彼女を救おうとした僕は、結局彼女に殺されてしまった』
青年は語る。
だからこそ、たとえ一人でも戦いながらも仲間とともにいる彼のことを応援するのだと。
『見よ、反転せしめし翼人よ。彼こそが鉄翼刀だ。この観測者たる飛鳥が、未来へと抱く希望の男だ』
翼刀の背後に、飛鳥の姿がボンヤリと、灯るように現れる。
そして翼刀と目を合わせると、うれしそうに微笑んだ。
『君に、僕の・・・僕たちの力を貸すことにする』
「翼刀!!!」
飛鳥の言葉に続き、唯子が到着する。
ブレイカーとの戦いを終え、全身から気力を放つ唯子が、翼刀の隣へと降り立ってきた。
その身体に漲る力に何かを感じながら、翼刀は唯子に向かって言葉を投げる。
「よう。なんかすっきりした顔してんな?」
「とーぜん。今の私は、数十倍は強いわよ!!」
グッ!!と拳を握る唯子。
そして、その手を開いて翼刀に手を伸ばす。
「一緒に?」
「ああ。一緒に、だ」
そして、その手を掴み返す。
瞬間、二人の背後に赤銅と飛鳥の姿が現れる。
その二人を見守る様に、彼等もまた、肩を寄せて。
『さあ行くがよい吾が友よ!!』
『僕らのようになる
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