第六章 Perfect Breaker
世界を超える、鉄刃の翼
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重に揺れ動き、辛うじてぼんやりと理樹の姿が――――
「ダっ!!!」
「ガッッ!?」
その敵に、容赦なく不動拳をブチかます。
ぼんやりとでもいい。見えているなら、問題はない。
「攻撃より早く、こっちのをぶち込むだけだ!!!」
「さて、そう言っていられるのはいつまでか」
襲い掛かる一刀。
様々な剣を取り出しては手放し、連続で剣撃を放ってくる。
この攻撃の恐ろしいところは、手の多さもさることながら武器の多種性だ。
武器によって、どう受けるべきかというのはおのずと決まってくる。
本来は一つの武器しか持たないものだが、しかしこの一刀にはそれが通用しない。
だがそれでも翼刀は食らいつく。
受けて、受けて、流し、捌き、躱し、跳び退き―――――
「手の多さなら、こっちだって負けてねェンだよ!!!」
刃幕を放つ。
一誠に放たれたそれは、しかし一刀も剣を多数放って迎撃する。
どちらも無尽にして無限。
しかし、一刀の方には更に襲い掛かる翼人がいる。
彼に負けはない。しかし
無数に飛び交う刃と剣。
延々と打ち合い砕きあうであろうそれは、変化を起こした。
バチッっ!!と電火を起こす刃。
するとスィッ、と滑らかにその軌道を蛇のように変化させ、その刃全てが一刀の元へと襲い掛かって行ったではないか―――――!!!
「バカな―――――ァ!!!?」
襲い掛かる刃を、手にする剣で弾く一刀。
だが、一方で翼刀も剣が飛来しているはず。
そうなればあちらも防戦は必至。そこに他の翼人が襲い掛かれば――――
「ちょろちょろと・・・・・」
「な」
「ウゼェッッ!!」
だが
後ろから襲い掛かってきた理樹を、翼刀は振り向きもせずに掴み取った。
腕を捻り上げられ、痛みに顔をしかめる理樹。
それに対して理樹も反撃し、翼刀の腹に向かってあのバリア片を連続射出していった。
だが
「きぃかぁねぇってぇ・・・・・・」
「そんな」
「言ぃってんだろォがァッ!!!」
腹を連続で撃たれ、妙に振動しながらも翼刀の怒声が理樹の頭を揺らす。
そしてそのまま理樹を剣の雨に晒し、彼を以ってガードする翼刀。
理樹は訳が分からなかった。
この男に、なぜ攻撃が通じない。
渡航力か。不動拳か。それとも、ヴァルクヴェインの持つ力?
―――――違う。
そんなものは一切感じられない。
避けた服から見えるのは、ただの彼の腹筋だ。
で、あるのなら
この男、ただそれだけでこの攻撃に耐えていると言うことか―――――!?
「バカな」
渡航力での強化や、
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