第六章 Perfect Breaker
世界を超える、鉄刃の翼
[14/18]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
導八天。
エクスカリバーには光と闇が。
Χブレードは、その存在そのものが表裏反転一体だ。
だが、表裏を決定づけているのは剣の属性ではない。
「裏」とされる剣がそう呼ばれるのは、ただ単に「表」とされる剣の所有者が決定すると“それに対応する人物に所有権がいくから”である。
その所有者は、対となる剣の所有者の近くの人間に限られるのだ。
どちらかが主軸となっているのであれば、それは「表」「裏」と分けられても仕方がない。
では
いまだ姿を現さぬ、神剣・ヴァルクヴェインの裏神剣とは何か。
仮にそれを所有する者がいるとして、鉄翼刀と対となる、相応しい人間は誰なのか!!!
「ォォおおおおおおオオオオ!!!」
飛び出していく唯子。
既に右手刀部の刃は腕にまで達しており、更にその身その物を刃とさせている。
裏神剣たるこれは、剣としての実態を持たない。
所有者の肉体に宿り、その身体を剣と化すのだ。
「バカな・・・これは・・・メテォ」
目の前の異常な気力の膨らみに、クラウドがメテオの落下を加速させようと叫んだ。
だが、それはかなわず
ドッ!!
「ガゥ・・・・!?」
「無駄よ・・・このまま、行くわ!!」
クラウドの喉に指先をそろえて突き刺し、そのまま身体押し込んでメテオへと突っ込んでいく。
そして十分なほどの不動拳と気力とを流し込む。
だが、クラウドの身体は壊れない。
体内には凄まじいほどの衝撃と斬撃が溜めこまれているにも関わらず、その身体は破壊されない。
「ハァァアアああああ!!!パ、ニィッ――――シャァアアアアアアアア!!!!」
ドゴンッッッ!!!
クラウドを蹴り上げる。
ズボリと腕がクラウドから抜け、その身体が上空へと吹き飛ばされる。
そしてクラウドの身体がメテオと衝突し、その瞬間
「ブレイ――――カァッッッ!!!」
背を向け、拳を握って腕を払う。
同時、唯子の背後でメテオが大爆発を起こした。
天空を紅蓮に染めるそれを背負う唯子の姿は、間違いなく美しい者であった。
「バカな・・・・あの小娘に、メテオが砕けただと・・・・・」
「ヒュー、やるねぇ」
「奴」が驚愕し、対して蒔風が軽口を叩く。
その蒔風に掴みかかろうとする「奴」だが、蒔風はそれを軽く突き放した。
「どうしたよ?こういう時でも最高にイカしたハイなのがおめーじゃなかったっけ?」
「テメェがいちいち指摘すんじゃねぇよ!!!」
今にも喧嘩を始めようとする二人。
だが、今はこの二人しかいないのだ。
そんなことをしていれば当然
「ほら、あいつが来たぞ?」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ