第六章 Perfect Breaker
世界を超える、鉄刃の翼
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る―――――
だが
「メディテーション!!!」
「何ッッ!?」
漆黒の中から吹き出す気力。
それは闇を侵食し、そしてついにその漆黒の束縛を打ち破る。
ボロボロの布の様になったそれを剥ぎ取り、唯子がクラウドを睨み付けた。
クラウドは気づく。
唯子の背。そこに再び宿る赤銅の翼―――――
「破ッッ!!」
翼を広げ、回転。
伸びたリーチで、左右前後から迫る刃をその翼で粉砕する唯子。
そして真下から襲い掛かってきた刃を両足で挟み、一瞬でクラウドに向けて振り上げる。
「グッ!!」
思わずそれ受けるクラウド。
すると、向けられた剣から力が抜け、唯子の両足が胸に添えられる
「ありがと。足場欲しかったのよ」
「な・・・ンッッ!?」
ズゴッッ!!と、クラウドの身体が蹴り押され、上空に飛ばされる。
それに相反して、唯子の身体が一気に地上へと向かって行った。
その速度は、先に落下していた翼刀たちを追い抜くほど。
大地まで、あと数十メートル。
全身に気力を滾らせ、攻撃に備えて前進を固め
――――着地と
ダンッ――――
同時に
――――ドゥッッ!!!!
真正面から翼刀へと襲い掛かっていた蒔風と「奴」。
翼刀が「奴」を蹴り飛ばし、そして着地してきた唯子がその真左で蒔風を蹴り飛ばしていた。
「な・・・・二ぃ!?」
「お前・・・どこから!!!」
突如として現れた唯子に、蒔風と「奴」が驚愕する。
並び立つ二人。
だが翼刀が右から来た何かを察知し、ヴァルクヴェインを構えて唯子を突き飛ばす。
理由は、直後にやってきた。
流星剣を構えて突っ込んできた一刀が、翼刀と激突してその身体を押しのけて行ったのだ。
ガリゴリガリリッッ!!と大地を抉りながら、翼刀を押しつぶしていく一刀。
その勢いは、踏ん張っている翼刀の足によって刻まれるはずの足跡が、即座にかき消されて一本の図太い抉れ跡になってしまうほど。
だが500メートルほど進んだか。
だんだんどスピードが落ちて行き、そしてついに翼刀が一刀を止めた。
「な―――――バカな、この剣は」
この剣は、彼が流星と共に異世界へと降り立ったがゆえに名づけられた剣だ。
だから、銘は「流星剣」
その剣の一撃は、文字通り流星の一撃に匹敵する。
「この剣の一撃は滅びの一撃――――過去幾つもの生命を根絶やしにした破滅の剣だぞ!?」
天変地異然り、恐竜絶滅然り。
確かに、この剣の力は破滅に匹敵する。
だが、この一刀は知らない。
現在の一刀ですら、今の翼刀のこれは知らない。
翼刀はすでに、この星に匹
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