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世界をめぐる、銀白の翼
第六章 Perfect Breaker
Punish Breaker 〜綺堂唯子の物語〜
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ない者を吐きだし、唯子の身体がそこから消えた。

直後、「EARTH」ビルの五階部分の角が爆発したかのように崩れる。
ガラガラと落ちる瓦礫。その崩壊部分の中心には、まぎれもない唯子の姿が。


頭に手を当てて軽く振り、直後一瞬でここまで来て襲い掛かってきたブレイカーの拳をすべて弾き落とし内部へ。
廊下を打ち砕き、魔力の塊を粉砕し、それでもなお襲いくるブレイカー。


そのブレイカーの身体に反撃して打ち込んでいく唯子だが、ブレイカーには微塵も効いていない――――


「なんで」

「そりゃそうよ。私はサーヴァント。これだけ魔力が空気中に満ちてんだから、私にそんなの」

ドッッッ!!

「効くわけないでしょ!!!」

猛烈な拳の一撃。
それに吹き飛ばされ、「EARTH」ビルの反対側から壁をブチ抜いて外に弾き出される唯子。

その行く先は、「EARTH」付属の学校。
唯子が墜ちたのは、校舎裏にあるプールだ。


ダッパァンッッ!!!と、水の中に勢いよく落下する唯子。
ザバザバと荒れる水はプールサイドにまで溢れ出て、それらはゆっくりともとへと戻っていく。

一瞬静寂を取り戻したそのプールサイドだが、直後にブレイカーが着地してタイルを粉々に砕く。


「これで死んだ・・・?」

荒れる水面で、その中を見通すことはできない。
それを眺めながら、ブレイカーが呟く。と


ゴポッ――――――

「!?」


水が、浮き上がる。
ぴちゃぴちゃと、水滴にすぎない大きさのそれは、次第に大きくなっていきさらにはプールに渦ができあがる。



その水の中から、七色の光が輝き出した。
水に反射した、光の色か


否。これは


「メディ―――テェ―――ション!!!」

「気力!?」


溢れ出る光はすべて、綺堂唯子の力の光。

気力とは、その物の意志の強さに応じて力を増す。

諦めなければ無限に沸き出し。
終わらない限り、尽きることなし。


「私が終わる?バカ言わないでよ。私は絶対に、終わらない!!!」

『その通り』


プールの渦の中心
水のなくなった底に立つ唯子が、ブレイカーを見上げて叫ぶ。
それに続くかのように、別の声がその場に響いた。


『唯子。吾は様々なものと戦った。だが、そのどれも吾を明確な敵として捉えた者はおらなんだ』

「何言ってんのよ。あんたは敵だったでしょ」

『そう。吾は敵。しかし世界への義務や、やるべきこととしてではなく、ただ自分の敵であると吾に立ち向かってきたのは、後にも先にも唯子。貴女だけだったでござる』

「バカな・・・・あんたは・・・・・」


唯子の顔の横に、フワフワと浮
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