第六章 Perfect Breaker
Punish Breaker 〜綺堂唯子の物語〜
[4/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ない者を吐きだし、唯子の身体がそこから消えた。
直後、「EARTH」ビルの五階部分の角が爆発したかのように崩れる。
ガラガラと落ちる瓦礫。その崩壊部分の中心には、まぎれもない唯子の姿が。
頭に手を当てて軽く振り、直後一瞬でここまで来て襲い掛かってきたブレイカーの拳をすべて弾き落とし内部へ。
廊下を打ち砕き、魔力の塊を粉砕し、それでもなお襲いくるブレイカー。
そのブレイカーの身体に反撃して打ち込んでいく唯子だが、ブレイカーには微塵も効いていない――――
「なんで」
「そりゃそうよ。私はサーヴァント。これだけ魔力が空気中に満ちてんだから、私にそんなの」
ドッッッ!!
「効くわけないでしょ!!!」
猛烈な拳の一撃。
それに吹き飛ばされ、「EARTH」ビルの反対側から壁をブチ抜いて外に弾き出される唯子。
その行く先は、「EARTH」付属の学校。
唯子が墜ちたのは、校舎裏にあるプールだ。
ダッパァンッッ!!!と、水の中に勢いよく落下する唯子。
ザバザバと荒れる水はプールサイドにまで溢れ出て、それらはゆっくりともとへと戻っていく。
一瞬静寂を取り戻したそのプールサイドだが、直後にブレイカーが着地してタイルを粉々に砕く。
「これで死んだ・・・?」
荒れる水面で、その中を見通すことはできない。
それを眺めながら、ブレイカーが呟く。と
ゴポッ――――――
「!?」
水が、浮き上がる。
ぴちゃぴちゃと、水滴にすぎない大きさのそれは、次第に大きくなっていきさらにはプールに渦ができあがる。
その水の中から、七色の光が輝き出した。
水に反射した、光の色か
否。これは
「メディ―――テェ―――ション!!!」
「気力!?」
溢れ出る光はすべて、綺堂唯子の力の光。
気力とは、その物の意志の強さに応じて力を増す。
諦めなければ無限に沸き出し。
終わらない限り、尽きることなし。
「私が終わる?バカ言わないでよ。私は絶対に、終わらない!!!」
『その通り』
プールの渦の中心
水のなくなった底に立つ唯子が、ブレイカーを見上げて叫ぶ。
それに続くかのように、別の声がその場に響いた。
『唯子。吾は様々なものと戦った。だが、そのどれも吾を明確な敵として捉えた者はおらなんだ』
「何言ってんのよ。あんたは敵だったでしょ」
『そう。吾は敵。しかし世界への義務や、やるべきこととしてではなく、ただ自分の敵であると吾に立ち向かってきたのは、後にも先にも唯子。貴女だけだったでござる』
「バカな・・・・あんたは・・・・・」
唯子の顔の横に、フワフワと浮
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ