第六章 Perfect Breaker
Punish Breaker 〜綺堂唯子の物語〜
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れこそ本当に舞踊であるかのように踊っていた。
だが、頂点まで達したところで当然彼女たちは落ちる。
「こういう時、どっちがいいのかしらね」
「なに?」
「破ァッ!!」
「グッッ!?」
ドンッッッ!!
唯子の放つ一撃。
不動拳は脚を地に着けずとも放てる拳だ。
しかも唯子の場合、その衝撃波を飛ばすことも可能となっている。
つまり
「ラぁぁぁアアアアアアア!!」
「ゴッ、がっ・・・ウガァアアああああ!!!」
その拳の連打によって、ブレイカーの身体を次々に打ち据えていく。
撃ち続ける唯子の身体は次第に真下を向き、打たれるブレイカーの身体は加速を増して地面へと落ちる。
「終わり!!」
ドッッッ!!
「ゴッッ!?」
最期に放った一撃と共に、さらに加速したブレイカーが地面へと突き飛ばされたかのように吹き飛ぶ。
さらにそこの着地した瞬間を狙って、パニッシャーキックを構える唯子。
落下した瞬間ならば、如何にブレイカーと言えど無防備なはず
そこを狙った一撃だが、しかし
「グッ!!」
クルッ、と、ブレイカーの身体が反転する。
地面に足をしっかりと着け、しゃがみこんで転がりながら着地する。
そうすることで、着地した瞬間の衝撃を身体の中で循環させているのだ。
だが、不動拳を使えば一気に流せるはず。ならば、この動作の意味は―――――
転がり、立ち上がり、上半身を大きく回し、腕を振り。
そしてそうしているうちに唯子が落下してきた。
ブレイカーは衝撃を逃がさぬよう、まるで独楽であるかのごとくクルクルと回転しながら、あえてその場に向かって歩を進めた。
そして
「ッ・・・パニッシャーキィックッッ!!」
着地点から逃れたにもかかわらず再びそこに来たブレイカーに何かを感じながらも、唯子がパニッシャーキックを叩き込む。
対し、ブレイカーがとった行動は
「不動――――!!!!」
真正面から、その蹴りを受けたのである。
否――――そうではない。
正確には真正面ではない。
ギリギリで左肩で受け止めている。
左肩の上に着地する様にキックを命中させる唯子だが、その軸がずれている。
違和感を覚えた。
相手の身体を捉えるはずの蹴りの威力。しかしそれは誘導され、すべて吸い出されるようなそんな奇妙な感覚に襲われたのだ。
「―――――流し打ち!!!」
そして、ブレイカーが右腕を回し、握りしめた拳に自らの落下と、この蹴りの衝撃をすべて上乗せしたブレイカーが、唯子の横っ腹に向かって一撃をブチ当てた。
「ゴォッッ!?」
おおよそ女子の出すような声では
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