第六章 Perfect Breaker
不撓不屈
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か大きく息を吸い込み――――
「獄惺竜!!」
「ハイパーマキシマムサイクロン」
「ラぁぁアアアアアアアアアア嗚呼!!!」
三方から、一気に翼刀の元へと三種の攻撃が迫ってきた。
マグマのように煮え滾る獄惺竜。
途方もないエネルギーが渦巻き、万物を砕かんとするハイパーマキシマムサイクロン。
そして、どこに逃げようともそれを逃さない広範囲の衝撃波。
「クソッッ!!!」
悪態を突き、その三種類の攻撃が眼前に迫って―――――
ドォオンッッ!!!
それらが正面から衝突し、爆心地には不壊である十五天帝だけが、煙の中に残されていた。
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薄暗闇の中。
フードをかぶったブレイカーの姿が、今にも溶け込みそうなほどユラユラと揺れてそこにあった。
その背後から、襲い掛かる影がある。
唯子がその背後から一気に飛び掛かり、パニッシャーキックを喰らわせようと突っ込んだ。
だがブレイカーは唯子が飛び上がったのを確認するとそこで反転、ぐるりとそちらに視線を向けて腕を伸ばしてきたではないか。
掴み取られるパニッシャーキック。
だが、これは不動を叩き込む二段構えの蹴り。捕まれたところで問題はない。それどころか、掴んできたその右腕が潰され
「るわけないでしょ」
バァンッッ!!!と掌で、何かが弾けた。
お互いに放った不動拳はぶつかり合い、脚と手を弾かせていく。
着地した唯子はそのまましゃがんで足払いを放ち、ブレイカーはそれを跳ねて回避する。
跳ねた状態から放たれたブレイカーの蹴りは、当然唯子の上から襲い掛かり肩に命中して鈍痛を引き起こす。
さらにはゴキン、という音がして肩まで外された。
痛みに思わず声を上げ、左腕で払い除けて後退する唯子。
「はぁ、はぁ・・・・」
「その程度?ホントに、なんであんたが生き残ったのか訳わかんないんだけど」
「ぐ・・・ォあっ!!ッ、うっさい!!」
「八つ当たり?自分ながら酷いわね」
強引に肩を入れ、黙れと叫ぶ唯子。
自分と同じ姿をしたこの女。
その出自は知らない。自分の記憶に彼女の存在はない。
でも、もしも
自分のこの想像が当たっているとしたら、それは最悪の現実だ。
「わ、私じゃダメってどういうこと!?なんであんたにとってかわられなきゃならないのよっ!!」
「わかるでしょ?わかってるでしょ?なんで聞くのよ。あんたと私の違いなんて「生き残った」か「死んだか」の違いに過ぎないのよ」
「でも、あんたじゃ」
「私が何?
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