暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第六章 Perfect Breaker
狂気の笑い声
[1/10]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話

今までのあらすじ

翼刀、唯子、ショウと、次々に敵と出くわしていく「EARTH」。
戦力は確実に削られており、もはやまともに戦える者は数少ない。


その中で今、蒔風ショウが相手にしている四人。
ヴォルケンリッターに良く似たこの四人は、一体何者だと言うのだろうか?



------------------------------------------------------------


唸る剛剣。
奔る鞭剣。

縦横無尽に駆け巡る連結刃は、周囲を覆うように張り巡らされて、その周囲を削っていく。

その中を、一人の男が一直線に突き進んでいっていた。


「オオオオぉォォォォオオオオオオオオオ!!!」

「あっはははははははは!!ははッ、はははぁ!!」

握ることなく腰からスカートの様に魔導八天を下げ、自分に襲い掛かろうとする連結刃共の中を、そのまま疾走していくのは蒔風ショウ。
周囲を奔り、自分に迫る刃など無視して只々似非シグナムと言える存在に向かって一直線に掛けていく。


周囲を覆うような無数の刃。
もはやワイヤーであろうとも、触れれば切断されるだろう。

そんな中を、だからこそショウは一直線に駆けていく。


回避すればその先で絡め取られる。
弾けば足が止められる。

その場凌ぎはいつまでも続くかもしれないが、逆にいつまで持つかわからない。
それが崩れた時、自分が死ぬ時だ。


ならば、取るべき行動など一つしかない。


(ただ眼前の敵を見据え)

ゴ――――

(突き――――)

――――ォウッッ!!

(進むッッッ!!!)



「うっハァ、ははははははははは!!すげぇすげぇ!!これだけ斬っても斬れないなんて、今までで一番骨のあるクズ野郎だよあんた!」

その目的地。
似非シグナムは、そこで恍惚とした―――というほど上品でもなく、発情したと言うのが合っている顔をして大笑いしながら柄を振るっていた。

その大振りにも見える動きは、しかし確実にショウの周囲へと迫っており、それに見合った破壊力を秘めていた。


「当たんねぇ、当ったんねぇ!!もうこれ以上早くなんねぇって早く斬られてブシャッとイけよこのクズ野郎!!!」


楽しそうに。しかしその直後怒りの感情を臆面もなくぶちまけてさらに荒々しく剣を振るう。

当たらないのは、何もこの似非シグナムの攻撃が荒いだとか、感情が暴発しているから、ではなく。
ただ単に、ショウの突進スピードがそれだけ早いと言うだけのこと。


もしも讃えるのであれば、それはショウの速さでありそれに食らいついていく似非シグナムのセンスだ。
人格、性格はともかく、非難に値するよう
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ