第六章 Perfect Breaker
奇怪接敵
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確実に攻撃を入れていく。
パンッ、パンッ、パンッ、パンッ、パンッ!!!と、リズムよく行われていく、翼刀の防御と攻撃。
引かず、攻撃をつづける蒔風だがその足は後退させられ続けている。
そして、ついにその身体が崩れた時に、翼刀の一撃がぶち込まれた。
「ラァ・・・・・」
「しま」
「じゃァッッ!!!」
中段の跳び後回蹴り。
強烈な一撃に蒔風の身体が曲がり、鳩尾にぶち込まれた一撃で身体が吹っ飛ぶ。
ゴゴンッッ!!という音と共に職員室に突っ込み、そのまま部屋と廊下を横断して中庭にまで吹き飛んだような音がして、それが終わった。
「ハァ――――――」
と、深く息を吐いて呼吸を整える翼刀。
手を膝に付き、よしっ、と頬を叩いて蒔風の吹き飛んだ先へと進む。
かなりのダメージを与えたはずだが、恐らくまだ消えてはいないだろう。
時間を置いてはそれも回復される。
あまり気が進まないが、あれを倒しに行かなければ。
そうして、翼刀は蒔風の通った穴を進んでいく。
その先の中庭
小さな噴水に突っ込み、あたりを水浸しにしている蒔風もまた、全身水に浸かっている。
まだ消えてはいない。
だが、このままでは敗北は決定だろう。
その彼に、今翼刀が近づいて行っている。
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そのころ、綺堂唯子は
「がフッ・・・・」
謎のフードの人物に喉元を掴まれ、壁に押しつけられていた。
脚が浮き、じたばたと暴れるが拘束は解けない。
「こんなもの?こんなものなの?あれを乗り越えた軌道唯子って」
「な・・・にを」
「あの機関の地獄の実験を、あなたは生き抜いて、生き残った。其れなのに、私に負けるの?」
「・・・・!!!」
それを知っている人物はそう多くない。いたとして、「EARTH」のメンバー。
こういってはなんだが、自分の実力は「EARTH」内でもそこそこ上位にはいる筈。その自分をここまで追い詰めるなんて、そう何人もいない。
つまり、こいつの正体は「EARTH」上位ランカーということになるのだが―――――
(な、なんなのこの違和感・・・・こいつの戦い方、知ってる。って言うかこれは)
「あんたは生き延びたって言うのに、死んだ私より弱いの?」
唯子の違和感。
戦いとなれば、相手独自の何かが見えてくるものだ。
だが、これはまるで“自分自身と戦っている”ような――――――
「あんた一体」
道場にいた人間だろうか。
だが
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