第六章 Perfect Breaker
奇怪接敵
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ぬまで」看護していただけですのに」
あっけらかんとそう言い放る二人。
残りの少女と獣は答えもしない。
「お前ら一体ホントに何なんだ・・・・・」
もはや呆れ、などというものはない。
ショウは額を流れてきた汗をぬぐい、皮肉気味に笑う。
こいつらの存在のヤバさも去ることながら、セルトマンに対しての驚愕だ。
(各世界に対しての知識なら、俺だってまだ覚えてる)
それは、かつて彼が世界を破壊しようとしてめぐっていた頃のものだ。
今でいえば原典の内容、知識。
今はうすぼんやりとだが、きっかけがあれば出てくる。
だが、こいつらにはそれがない。
本人たちを目の前にして、相手の素性が全く分からないなどということが、何より一番おかしいのだ。
(セルトマンはクラスを用意し、そこに原典の中身を注いで現界させているようなもんだ)
冬木の聖杯戦争のサーヴァントというものはそういうものだった。
クラスを設け、そこに「座」にいるという英霊の魂の一部を注ぐことで形を成させて現界させる。
いわばサーヴァントというのは、本人ではあるが本人ではないコピーということになる。
そして、冬木の場合はそのもとが英霊の座からであるように、今回の大聖杯はアーカイヴ、即ち原典に接続されている物だ。
だと言うのであれば、ショウにもこの者たちの正体はわかるはず。
もうわかるだろうが、この四機のサーヴァントは、他のサーヴァントとは一線を画した存在ということ。
「セルトマンは、一体どこからお前達を召喚したんだ――――――!!!」
原典にない者は召喚できない。
それは先ほどのクウガや魔女たちをは違う。
あれはありえたかもしれない存在であり、原典にも多少の手掛かりはある。
だが、この四騎は完全にそこから逸脱している。
シグナム、シャマル、ヴィータ、ザフィーラの四人どれをとっても、この人物たちにつながることなどありえないだろう。
そもそも、そんな記述も描写も原典には存在しない。
それが恐ろしかった。
セルトマンは一体、こいつらの召喚を経て何を呼び出そうとしていると言うのか。
「――――――――」
空気を吐き出す。
ショウの剣から、迷いが消えた。
「今更ごたごた考えてもしょうがねぇ、か」
そう。
わかったところで、彼等はすでに召喚されている。ならば、できることは倒すだけだ。
そしてこの先何かとんでもないことが怒ろうとしているのを知った以上、彼に迷う暇はない。
腕を組み、剣を構え、その隙間から覗く眼光が剣の女を突き刺す。
「退けとは言わん。そこを動くな。ヘタに動かれると手元が狂う」
「へぇ・・・いい
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