第六章 Perfect Breaker
奇怪接敵
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「あぁ、斬りたい。切ってあんたの身体から滲み出るあらゆる汁を啜ってやりたい。血でも、涙でも、汗でもいい。ブシャー、と派手にぶちまけようよォ・・・・ねぇ?」
怪訝そうな顔をしていたショウだが、ここでその顔が一気に引きつった。
コイツはヤバい。
強いとか弱いとかの次元じゃなく、ヤバい。
背筋を襲う悪寒は、目の前の人物を強大な者としてではなく、脅威となる者として捉えた。
「さあ、さあ!!早く始めよう!!あんたのでも私のでもいい。互いの持てるモノ全部撒き散らして混ざって派手に一緒にイこう!!」
「チッ、変態がッッ・・・・!!!」
舌なめずりから、そのままだらりと舌を垂らして発情したかのように叫ぶシグナム。
だがもうその姿に「シグナム」と言えるような気品さも実直さもない。
あれはただ、自らの欲求を満たす為だけに人を斬りたがるシリアルキラーだ。
そのままかけてきたシグナムに合わせるように、ショウもまた駆けだした。
二人が衝突するよりも早く、シグナムが先に腕を振るった。
大きく振りかぶって突き出してきた剣は、例によって連結刃となってショウへとまっしぐらに突っ込んでくる。
その切っ先を剣で軽く受け、紙一重でショウがいなす。更に、少し角度を変えて後方へと伸びていくそれの鎖部分を右手で掴み、一気に引っ張った。
「おぉ!?」
グゥン、と身体が宙に浮き、ショウを飛び越える様に飛んでいくシグナム。
その身体が頭上を通過した瞬間、ショウは一切の容赦もなく剣を振った。
間違いなく、腹を切った。
だがそれで勝敗が着くことはなく
「はぁッ♪」
「なっ!?」
宙でシグナムの身体が翻る。
そして大口を開けて、笑いながらシグナムが剣を振るってその首を狙って襲い掛かってきたのだ。
「ぐゥッ!!」
それを高質化させた腕で咄嗟に受けるショウだが、思いもよらない反撃に体勢を崩して膝をつく。
一方、斬られて斬ったシグナムは、片手で地面に着き、一回跳ねて着地した。
連結刃を戻し、そこに着いたショウの血を舐めながら恍惚とした表情で彼を見る。
「アはァ・・・・いい。いいクズ野郎だよあんた。もっと、もっと激しく斬り合おう!!想像しただけでたまらない!!あんたもイッちまいそうでしょう!?」
後方にいる残り三騎を警戒しながら、シグナムを見据えるショウ。
いくら硬質化したとは言え、流石に防ぎきれなかったのか右腕からは血が滲み出ていた。
「お前、シグナムじゃないのか?」
疑問をぶつける。
知ったところでしょうがないとは言った彼だが、ここまで違うと気になってしょうがない。
そして、その質問をされた当の本人
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