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世界をめぐる、銀白の翼
第六章 Perfect Breaker
奇怪接敵
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を半ば強引に歩き進みながら、ショウの目はその先を見据えていた。



(魔導八天の戦力確認――――全剣使用可能。ただし魔獣使用不可、か。まあ剣で戦うには問題ないってのはまだマシか)


見据える。
もうすでに敵の姿は見えていた。

草木を抜けた先の広場と言える場所に、その四騎のサーヴァントは立っている。




「まあ、原理上は可能だろうよ、お前らの召喚は。でもよぉ・・・お前らで俺を止められるのか?」

遠くから感じる力は恐らく、蒔風が召喚されたのだろう。
それを察知していたショウは、目の前の人物の召喚にもあまり驚いていなかった。

原理は同じだろう。
今ここにいる人物を、別の形として召喚する。

ただ、顔をしかめたのは――――その顔があまりにも彼の知る彼女たちとは違っているからか。



「闇の書ってのは何人もの主を転々として来ていたからな。その過程の内の一つ、ってことでいいのかな?ヴォルケンリッター」


ショウの前に立つ四騎。
それは、夜天の主に使える騎士・ヴォルケンリッターの四人と酷似した姿をしている。


剣を肩に担ぎ、品定めする様に、それでいて嘗め回すような妖艶とした視線を向けてくるシグナム。
ショウを目の前にして、まるでおもちゃを目の前にしたかのようにウズウズしているシャマル。
虚ろな目をして、身の丈に似合わないハンマーを手にしてダラリと腕をぶら下げているヴィータ。
よだれを垂らしながらガチガチと牙を鳴らし、唸り声をあげて威嚇しているザフィーラ。


(こうしてみると・・・まあ違うこと違うこと)


しかし、そう。

四者四様、どれも彼の知るヴォルケンズではない。
姿形は確かに彼等と同様。確かに間違いなく、風貌はどう見ても彼女らのそれ・・・・


だが、あまりの違いに別人かもしれないと思ってしまうほどの違いがある。



(ヴォルケンズも色々な主に召喚されてきたからな。ああいう変なことになったのもあるんだろう・・・けど)

そう自分を納得させようとするショウだが、どうにも納得がいかない。
だが考えても無駄だと思ったのか、魔導八天の一本を手にしてクキクキと首を鳴らした。



「聞かないの?私たちが何かって」

「セイバー、キャスター、ブレイカー、ランサーってとこだろ、お前らだと。そもそもだ」

そういって笑い

「これきりになるってのに、いまさらお前らの話聞いたってしょーがねーだろーが」


実に適当な口調で、しかし決して無視できない闘気を発して威圧する。
それを四者四様に華麗に流し、その激しい気におぉ、と感嘆の声すら上げる。



「良いねぇ。あんた、中々骨のあるクズ野郎だ」

「あ?」


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