第六章 Perfect Breaker
魔女の終わり 究極の最期
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はいえ、まだ強い日差しならすぐに乾くだろう。
さやかは実に爽快そうに空を見上げ、髪をかき上げてからセイバーに向かって笑顔でVサインを送る。
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結界の中を、それが覆い尽くすのは容易だった。
敵は極小。
魔女というには、あまりにも小さなな体躯。
故に、キャンデロロを相手にしていた観鈴はすぐにその隅々にまで薄い膜を張り巡らせた。
その過程で邪魔をしてくる使い魔は、巴マミの正確な射撃が撃墜する。
その状況下で、よもや翼人が遅れをとるはずもなく
「見つけた!!あそこだよ!」
「わかりました!!」
そう言うと、マミがその手にリボンを握る。その先端にはいつものマスケット銃。
そんなリボンを30。それらを一気に振り回して、全方位に向かって砲撃を開始した。
観鈴に察知されたからか、なりふり構わず一斉に襲い掛かってきていた使い魔は、逆に一匹残らず一斉に駆逐された。
更にリボンの先端からマスケット銃を切り離し、放った先で爆破させる。
その爆発で完全に障害物は吹き飛び、ファンシーなもので詰まっていた結界内は完全な更地となり
「さあ、掴まえたわよ!!」
ようやく姿を現したキャンデロロの身体を、リボンによって拘束するマミ。
両手両足を縛り上げ、大の字に広げて宙へと浮かす。
それを引き裂くキャンデロロだが、更に観鈴の衝撃波が彼女の身体を覆って逃がさない。
「キィィィイイイイイ!!!」
癇癪のような甲高い音で、キャンデロロが怨嗟にも似た声を上げる。
巴マミにとって、その叫びが何を意味するかはなんとなくわかる。
だがそれを受け入れはしない。それは間違っていると知っているからだ。
それの答えは、すでに友人たちが教えてくれているから。
「今だよ!!」
「ティロッ・・・・フィナーレッ!!!」
ガチンッ、ドゥッ!!!
撃鉄が火花を散らし、巨大な砲台となったそこから黄色い魔力が打ち出される。
その一撃はキャンデロロにしてみればどれだけ大きく映ったのだろうか。だがこの魔女にその脅威から逃れるすべなどありはせず―――
「キィァ」
ただそれだけ言って、砲撃が命中した魔女はバラバラになって吹き飛んだ。
まるで、その在り方―――「招待」の行く先を表すかのように、粉微塵に。
「やった!!」
「いえーい!!だね!」
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交差する穂先。
槍と槍の先端
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