第六章 Perfect Breaker
強敵跋扈
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りこんでいく。めくり上がったのは、周囲の地面だ。
中心部に集められたそれらは凄まじい一撃による圧縮を受け、さらに発熱して爆発する。
発せられたエネルギーは地面を真っ赤に溶かして煮え滾らせ、ドロリと周囲に流れていった。
煙はもうもうと巻き上がり、一定まで上がるとまるでキノコのような形を作る。
「ガッ・・・・は・・・・」
その爆発の中、ハクオロは何とか生きていた。
全身ボロボロだが、まだ何とか生きている。
そのハクオロのもとに、近づく者が一人。
「は・・・なかなかしぶてぇじゃねえか」
「ハッ、ハッ、ハッ・・・グッ・・・ぉ」
短い単発の荒い呼吸をしながら、ハクオロが何かを言おうとするが喉がうまく機能しない。かすれたうめき声だけが漏れ出てくる。
オフィナは時間もないと言うのに笑うだけの余裕を見せ、そして称賛しながらハクオロへと手を伸ばす。
「どうやら、巻き添えはお前ひとりみたいだな・・・あんた、流石だぜ」
そういって腕が伸びて行く。
だがその腕は三体の巨躯の襲撃によって、別の目的に動き出す。
「ガルァッッ!!」
「キュロォァッッ!!」
「フシュル・・・!!!」
襲い掛かってくる怪物。
だがそれらをオフィナは全く問題なくあしらった。
最初に来た上空からの迦楼羅はアッパーを打ち上げただけで、届きもしない上空で撃ち落とされる。
次のサラマンドラは、いきなり二足歩行の断罪モード。だがそれもアッパーからの流れる動きで放つ後ろ回し蹴りで吹き飛んだ。
最後のケルベロスは、噛みついてきたその牙の一つを掴んで止めた。
噛みつき腕をそぎ落とそうとするケルベロスだが、牙を折られて怯んだところに砲撃を一発喰らう。土を握って投げただけだが、この男のそれがどれだけの威力かはすでに知っているだろう。暴走状態なら、それ以上だ。
口からそれを投げ込まれたケルベロスは、身体に穴が開いてそのまま倒れ伏す。
だがその隙にその怪物の主はハクオロを回収することに成功していた。
「ショウ・・・か」
「しゃべんな。死ぬぞ」
ハクオロに肩を貸す形で抱え、支えながらオフィナを睨み付ける。
「サンキューだ。よくあいつを暴走させたな」
そう言っていると、あらかじめ連絡しておいたフェイトとティアナがやってきた。ショウはハクオロを彼女らに託した。
その間。オフィナもまた、近くに寄ってきたフォンと話をしている。
「オフィナ・・・・」
「どうしたい、昔みたいに。いつもの明るいクンはどこいった?」
「あんたまで消えるのか・・・・?やっと見つけたのに、コールも加々宮もアライアもいなくなって、あんたまで消えたらどうする
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