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世界をめぐる、銀白の翼
第六章 Perfect Breaker
最強の暴走
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の隙、現在の弱い部位を見切り攻撃し、あらゆる攻撃を初見で見切って回避、防衛する。

しかしその代償に、彼は肉体のスペックを最低限しか上げられていない。
スペックだけで見ると、電王のプラットフォーム程度しかないはずだ。


その彼が踏み込めば、死ぬのは確実である。
それは彼の完全がすでに答えを出しているはず。故に、オフィナはここに踏み出そうとするフォンの姿の驚いていた。そのフォンにとってすれば、誰よりもその恐怖を知っていると言うことに他ならないのだから。


「オフィナ・・・さん!!!」

フォンもそれは解っている。
踏み込むことに意味はない。助けに行くことに意味はない。

だが、だからと言ってこのままではオフィナが倒される。
そしてあそこから脱する術はただ一つしかない――――――


その時、フォンは猛攻の中から腕が伸びているのが見えた。

それはこちらに向けられた手の平だ。
まるで「止めろ、こっちくるな」と言っているかのような、そんなジェスチャー。


そして、フォンは叫ぶ。



「あんたまで・・・ダメだよオフィナッッ!!!」

「ラぁぁ唖ぁアアアアアアアアアア!!!」


大地が 咆哮した



『なに?』

空が 慄く



「シィィァァアアアアア――――――」

吐息が、空気を焼く





咆哮と共にハクオロの腕が弾かれた。
その巨体が、あろうことか後退させられる。


そして、さっきまで殴っていた地点の中心には



「テメェら・・・・・もはや終わりだぜ」

全身を真っ赤に発光させた、攻撃の完全・オフィナの姿があった


「ただ死ぬなら、お前ら何人か出も巻き添えだ。あの人の――――邪魔はさせねェ!!」


攻撃の完全、ついに暴走。
しかし、それが彼の身を滅ぼすまでは幾ほどか。


それまでの間。


この短いひとときの無敵。
彼はこの世界において刹那の最強となった。







to be continued

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