第六章 Perfect Breaker
最強の暴走
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「杏子さん、負ける気は?」
「しない!!」
そう言って杏子が槍を構え、切っ先を真っ直ぐにオフィーリアへと向けた。
対し、オフィーリアもまた騎乗した状態から切っ先を二人に向けた。
「この魔女は真正面から挑んでくる魔女です」
「正々堂々ってか」
「いいえ。わかっているでしょう?あの魔女の場合は自らを捨てるような戦いです」
「・・・・・」
「でもま、今の杏子さんなら心配ないですよね」
「・・・・・うっせ。だぁ!!頭撫でんな!!」
ふふ、と朗らかに笑いながら杏子の頭をなでるアリス。
それを真っ赤になり文句を言いながらも、手を払おうとはしない杏子。
瞬間
「フィオオ!!!」
笛のような声を出して、魔女がこちらへと突っ込んできた。
しかも、その途中でその姿が増えてきて――――
「分身!?」
「へっ、なるほど。なんだかんだでやっぱ私の魔女ってことか!!!」
しかし彼女の本来の魔法である幻術分身とは、これは違う。
この分身には、実体がある。
「グッ!!」
ガキィ!!と頭上から突き出される槍を受け、その勢いに後退していく杏子。
更にもう一体はアリスの方へと向かい、彼女は槍を回避して柄を掴んで投げ飛ばす。
「杏子さん!!」
「へ?うぉ!!」
「そっちが本体です。しっかりやってください、ねッッッ!!!」
杏子の方へと本体を放り投げ、アリスは分身のオフィーリアの顔面を、飛び上がって殴りつけた。
その一撃で魔女は馬ごと地面に倒され、その身体が塵と消える。
「雑兵は私は相手をしますので、存分にやっつけちゃってください!!」
にかっ!といい笑顔をして、アリスが杏子にサムズアップする。
それを見て杏子が「はぁ〜」とあきれるやら何やらのため息をつく。
そうしていると背後のオフィーリアが立ち上がり、杏子へと一突きを放ってきた。
だが
ガキィ!!という音と共に、杏子の組み上げた鎖璧にそれは押しとどめられる。
「ったく、あいつも化け物かよ。まあ、そうだってんなら私はこっち、やらせてもらうとするさね!!!」
キュバッ!!と反転し、一気に槍を突き出していく。
その顔面へと飛び出していく杏子の目に恐れはなく。
決して、彼女はもう一人じゃない。
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どこに行ったかかわからない。
どこにいるのかわからない。
どこから攻撃されるかわからない。
まさしくアサシン。
おめかしの魔女・キャンデロロは、まるでフィギュアではない
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