第十六幕:虹を映す少女
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予め作っているお料理もあります」
時崎「そうなんだ」
七夏「ひじき、お魚、お豆腐・・・かまぼこは、切るだけですし、お漬物は、そのまま盛りつけるだけで・・・」
凪咲「七夏!」
七夏「ひゃっ☆ ごめんなさい!」
凪咲さんが苦笑いしながら、七夏ちゃんに声を掛けた。恐らく七夏ちゃんの話した内容に対する注意・・・という事だろう。七夏ちゃんは俺が「毎朝大変じゃない?」と話した事に対して「心配しないで」という意味で答えてくれたのだと思う。
凪咲「柚樹君、ごめんなさいね!」
時崎「いえいえ。ちょっと安心しました」
七夏「・・・す、すみません」
凪咲さんに、軽く注意された七夏ちゃんを見て、ちょっと可愛いと思ってしまったが、この原因を作ったのは俺だ。
時崎「こっちこそ、余計な事を訊いてしまってごめん」
七夏「いえ・・・」
このままでは、よろしくないので、話題を変える!
時崎「そう言えば、今日は、天美さんが来るんだよね!」
七夏「え? あっ、はい☆」
時崎「何時ごろに来るの?」
七夏「えっと、お昼前だと思うのですけど・・・」
時崎「・・・と、いう事は・・・」
七夏「???」
俺は、急いで朝食を食べ始める・・・。
七夏「ゆ、柚樹さん? 急にどおしたのですか?」
時崎「ごめん、ちょっと急ぐ・・・」
七夏「え!?」
今日、天美さんが来るという事は、あの時、言われた事を証明する機会だ。
<<天美「じゃ、あたしに勝てたら、いいのあげるよ♪」>>
先日、音楽ゲームで天美さんの点数より高い記録を出してはいるが、天美さんに勝つというのが点数の事をさしているのかどうか分からない・・・もしかすると「対戦で勝つ」という意味かも知れないからだ。
時崎「ごちそうさま! 七夏ちゃん!」
七夏「は、はい!?」
七夏ちゃんは、不思議そうな目で俺を見ている。
時崎「七夏ちゃん! 居間のテレビとPS、借りていいかな?」
七夏「え!? えっと、はい! どうぞです☆」
時崎「ありがとう!」
俺は、居間の大きなテレビへと移動した。
早速、PSの電源を投入して、「あの音楽ゲーム」を起動する。
時崎「確か、この曲だったな・・・」
あの時の楽曲を確認する・・・点数も、天美さんに勝っている・・・それ以外の楽曲は、言うまでも無く、天美さんが1位のままだ。もう一曲くらい天美さんに勝っておこうかな。一回だけだと「まぐれ」だと言われかねない。
俺は、楽曲の中から、天美さんの点数の低い音楽を選んだ。この選択は後で誤りだったと気付かされる。天美さんの点数が低いという事は、難易度が高いという事だ。
時崎「うー・・・」
俺が高難易度の音楽に苦戦していると、七夏ちゃんが隣に来てくれた。
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