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翠碧色の虹
第十六幕:虹を映す少女
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蝉の目覚ましに起こされる・・・民宿風水の朝は、目覚まし時計よりも先に蝉が鳴き始める・・・。夏限定の事だろうけど、蝉が元気な季節は、目覚まし時計にも夏休みがあってもいいのかも知れない。
蝉は元気そうだが、俺は夜遅くまでフォトアルバムの作成/編集作業を行っていた為か、まだ少し眠い・・・二度寝をするのも考え物か・・・とにかく起きるっ!

七夏「あ、柚樹さん! おはようございます!」
時崎「おはよう! 七夏ちゃん!」

部屋から出て、一階の居間へと向かう・・・階段を下りた所で、七夏ちゃんと、今日初めて出逢う・・・。

七夏「くすっ☆」
時崎「? どうかした?」
七夏「えっと、柚樹さん・・・頭にねぐせ・・・あります☆」
時崎「え? 寝癖・・・直してくるよ」
七夏「はい☆」

洗面所で顔を洗う・・・鏡を見ると頭にフックのような寝癖が出来ているので整える・・・が、これが、なかなかの曲者で・・・さすが「癖」と言われるだけの事はある。俺が寝癖と戦っていると−−−

七夏「柚樹さん! これ、どうぞ☆」
時崎「え?」

七夏ちゃんが蒸しタオルを用意してくれた。

七夏「蒸しタオルを使うと効果的です♪」
時崎「ありがとう」

七夏ちゃんも寝癖は蒸しタオルで整えているのだろうか・・・。

七夏「朝食、もうすぐですので☆」
時崎「ありがとう」

蒸しタオルで寝癖を整える・・・確かにこれは効果的なようで、寝癖はすんなりと収まってくれた。

凪咲「おはようございます」
時崎「おはようございます! 凪咲さん!」
凪咲「七夏なら、お庭かしら♪」
時崎「え!?」

俺は無意識に七夏ちゃんを目で探していたようだ。

凪咲「朝食、出来てますから、どうぞ!」
時崎「ありがとうございます!」

七夏ちゃんがお庭から戻ってきた。

七夏「あ、柚樹さん! ねぐせ、直りました♪」
時崎「ありがとう! 七夏ちゃん、助かったよ」
七夏「くすっ☆」

七夏ちゃんから借りていたタオルを返す。

時崎「七夏ちゃん!」
七夏「はい!?」
時崎「朝食、まだなら一緒にどうかな?」
七夏「はい☆ ありがとうございます!」

七夏ちゃんと一緒に朝食を頂く・・・毎日、こんなに「朝食らしい朝食」を頂ける事に感謝する。この中に七夏ちゃんが作ってくれたお料理もあるのだろうか? いちいち訊くのもどうかと思うので、自分の舌で判断する。

時崎「このタマゴ焼き、柔らかくておいしい!」
七夏「はい♪ お母さんのダシ巻き、とってもふんわりです☆」

なるほど。これは凪咲さん作のダシ巻き・・・という事か。

時崎「毎日、これだけの朝食を用意するのって大変じゃない?」
七夏「えっと、ご飯とお味噌汁は、毎朝作りますけど、いくつかは
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