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転生とらぶる
ペルソナ3
1863話
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もあっさりと斬り捨てられたのだから。
 ここで友人思いであれば、友近を桐条に紹介したり、橋渡ししたりといった事をするんだろうが……友近と桐条では、どう考えても無理がある。
 そもそも、今の桐条にとって第一なのは影時間をどうにかする事であり、恋愛に興味を持ったりといった事はまずしないだろう。
 それに友近も、別に桐条個人を好きだという訳ではなく、あくまでも好みに合致してるといったところだろうし。
 ……まぁ、友近が好みだと言っていた叶と桐条のどちらが脈があるかと言えば……いや、やっぱり叶の方がまだ脈があるか?
 ともあれ、友近が本気で桐条を好きならともかく、そうでなければここで下手に橋渡しとかはしない方がいいのは間違いない。

「俺に用事か? 何かあったか?」
「……ああ。だが、ここで話すのはちょっと問題がある。どこか他に人のいない場所に来てくれないか?」

 桐条本人は何か意図した訳ではなく、純粋に俺と話す内容を無関係の相手に聞かれたくなかったという事なのだろう。
 だが、お嬢様だけあってか、桐条は意外と男の純情を理解出来ていないと言うべきか、小さい頃から影時間の抹消について専念してきたせいか恋愛に関しての知識は全くないと言うべきか。
 勿論桐条グループの1人娘として、財産目当てに自分に言い寄ってくる相手の見分け方とか、そういうのは分かっているのだろうが……まぁ、その辺りは俺が心配する必要もないか。
 真田と一緒に暮らしているのだから、多少なりともそっち方面の知識を持っていてもいいと思うんだが。
 ああ、でも真田だしな。
 性欲とかも恐らく運動とかで完全に解消してるんだろう。

「あー……うん。分かった。まぁ、この後ちょっと用事があったんだけど、どうしてもって程じゃなかったしな。……運が良かったな、友近。順平も、またな」

 そう言い、俺は順平と友近をその場に残して桐条に近づいていく。
 そんな俺を見送る順平はただ唖然と見送っているだけで、友近の方は……俺にラーメンを奢らなくてもよくなった事は嬉しそうにしながらも、俺が自分の好みの桐条と一緒に放課後をすごす事を羨ましそうな視線で見るという複雑そうな表情を浮かべていた。

「すまないな、君達。では、アルマーは借りていくぞ。……さぁ、行こうか」

 そう言い、桐条はそのまま去っていく。
 黙っていても俺がついてくると、そう理解しているのだろう。
 事実、桐条が何を思ってこんな風にわざわざ俺を迎えに来たのかは、俺も気になるところだ。
 何かあったら、それこそメールででも連絡をすればいいのから。
 それが出来ないという事は、そうするに足る何らかの理由があるという事になる訳で……有里が目覚めたか?
 ふと、思いついたのはそれだった。
 実際、有里がそろそろ目覚
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