第十五話 暗雲
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す。今までなら何らかの妨害が何者からか行われてきたのですが今回はそれに鑑み身元のしっかりした者を付けていましたので安心できるそうです。
大きなおなかで辛そうなお母様は先ほどから陣痛がして分娩室へ入って行かれました、私のこともありますので出産後の処置に3人が入り処置するそうです、此なら相互監視が出来ますから安心ですね。
分娩室に入って2時間あまり経ちますが未だに出てきません心配です。
3時間ほどでやっと出てきましたが、侍従長の顔色が悪いです。
「まさかお母様が何かあったのですか?」
「いえ侯爵夫人はご無事ですがお子様の方が・・・・・」
「子供がどうしたのですか?」
「お生まれに成ったのですが呼吸をしておらず懸命の処置も虚しく先ほどお亡くなりに成りました」
「え・・・・・・・・」
えっ死んだ・・・・死んだ・・・・何で何で・・・何でこんな所だけ原作と一緒になるの!!
そんなそんなこの子は無事に生まれてきて育つはずじゃなかったの。みんなで守ろうとしたのに何で死んじゃったの・・・・・辛いよ辛すぎるよ幾ら原作がそうだからって、生まれる前から死を宣告されているなんて酷すぎる。あまりに無情すぎるよ!
殺されたんだきっと、兄上みたいにそして私みたいに殺そうとして殺されたんだ!!
ブラウンシュバイクかリッテンハイムかフェザーンか地球教か誰にしても許さない絶対許さない必ず敵を討つ!!
みてやがれ奴らを地獄の底へ追い詰めてやる!!
自分らの犯した罪を思い出すがいい!!
「皇女殿下がショックで興奮しておられる女官はお連れして差し上げろ」
「皇女殿下さあ行きましょう」
「けどお母様が・・・!」
「ご心配をお掛けしては反って侯爵夫人に障ります」
「判りました」
部屋に帰ってきて一人にしてもらい、この世界に来て初めて思いっきり泣きました、初めて出来る弟か妹大事にしたいと思ったそれなのにそれすら許されないこんな世界の皇帝一家って辛いよね。
会えなかった弟か妹天国で幸せになってね。必ず敵はとるから見守っていてね。
■オーデイン ノイエ・サンスーシ シュザンナ・フォン・ベーネミュンデ
3人目の御産ですから楽に出来ましたが、生まれた子を見て思わず天を呪いたくなりました。子供は奇形児だったのです、私が悪いのでしょうどうすればいいのか途方に暮れ自分を責めました、目に浮かぶのはテレーゼの笑顔ですこの様な劣悪遺伝子を持つ私がテレーゼの母親として一緒にいられる訳がない、ルドルフ大帝時代であれば母娘共々死を賜るはずです。
たとえ今の陛下でも私はテレーゼと引き離されるでしょう。テレーゼの為ならこんな母親は居ない方がいい死んでしまいたい、丁度手術台上にメスがある、テレーゼこんなお母さんを許しておく
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