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【完結】戦艦榛名に憑依してしまった提督の話。
0203話『深雪様の出番だよ』
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ー。
そんな事をまた考えていながらあたしと電は執務室へと到着した。
電が率先して扉のドアを叩いて、

「司令官さん。いますか?」
『電か。どうした?』
「はい。少しお話がしたいと深雪さんが言うので着いてきました」
『そうか。それじゃ入ってくれ』
「了解なのです。さ、深雪さん、入りましょう?」
「おう。でもやっぱ電って初期艦だけあって司令官の事はなんでも知ってそうだよな」
「そ、そんなことはないのです……初めの頃ならそうですけど今はもうみんなの司令官さんですから」

それでどこか寂しそうな表情を浮かべる電。
なんか面白くないなー。こんな顔を見たいわけじゃないんだけど。
ま、いいか。
あたし達はそれで執務室の中へと入っていく。
そこにはいつも通り軍服を身に纏った榛名さんな提督の姿があったのであたしとしても少し安心できる光景だな。

「こんな雨の中よく来たね二人とも」
「おう!」
「はいなのです」
「それで今日はどういった話かな?」
「それなんだけどさー、司令官。あたしの練度って今どんくらいだったっけ?」
「なんだ。自分の練度を覚えていないのか……?」
「あははー……。どうにも忘れっぽくてな」
「しょうがないな」

司令官は艦娘名簿を取り出して現在の練度を確認してくれている。

「深雪はまだ演習艦隊に入ったばかりだから今は練度は56ってところかな?このペースで行くなら一週間もしないで練度70は行くだろうな」
「そっか! それならいいんだ」
「それより深雪。電と一緒に来るって事はもう二人はあまり気にしていないんだな過去の事」

あ、司令官め。やっと収まった話を掘り返しやがった。

「司令官〜……いつまでも引き摺っていたらやっていけないでしょうが」
「な、なのです……!」

さっきまで思いっきり引き摺っていた電も一緒に反論してくれたのでよかったとしようかな。
司令官はそれで少し反省したのか、

「……すまん。少し配慮に欠けていたな」
「いや、別にいいけどさ。それよりもっと楽しい話をしようぜ司令官!」
「そうだな。二人は姉妹たちの仲は良好そうだよな」
「あったりまえだぜ! この深雪様がいつも盛り上げてやっているからなー。吹雪とかもそれで助かっているとか言ってくれるんだぜ?」
「電も……その、暁お姉ちゃんとかが率先して引っ張ってくれるのでいつも楽しいのです」
「そっか。楽しそうでよかった」

司令官はそれで笑みを浮かべている。
司令官はよくみんなにこういう話を振ってるそうだけど、やっぱり心配性なんだろうかな?たまにまだ気持ちが不安定な子とかはメンタルケアしているって話だし。
だからあたしも司令官に逆に聞いてみる事にした。

「それじゃあさー。司令官と榛名さんの仲もいいの
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