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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
A's〜STS編
第百七話 魔導師ランクの獲得試験 前編
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ある程度の戦闘規模ランクがあればゴールできなくても魔導師ランクを与えるつもりだったのが、そのあまい考えが悪夢を生む事になる。
「何か質問はありますか?」
「いえ、ありません」
「それでは試験開始まであと少し、ゴールで会いましょう」
エイミィの敬礼に敬礼で返しモニターが消えるとあわせて敬礼を解く士郎。
それと同時に試験開始のスタートの開始のカウントダウンモニターが表示される。
モニターのランプが三つから二つ、一つと減っていく。
そして、STARTの文字が表示され、視界を遮っていた結界が解除される。
瞬間、士郎が動き出す。
士郎が立っていたビルよりも高く、周囲で一番高いビルに一気に空を駆ける。
その駆ける間にも周囲に視線を走らせ、冷静に破壊目標の場所を確認していく。
士郎がビルの屋上から視線を向ける。
未だ沈黙を守るスフィアを補足するだけでなく、そのさらに向こうも補足している。
向かってくる士郎の頭を抑え包囲するつもりなのか空に展開された本局武装局員。
普通の魔導師の神経からいえば、空に展開されてた武装局員は脅威と写るが、士郎から言わせれば
「……そんな遮蔽物のないところで立つなど的なんだが」
正直、飽きれば混じった言葉が零れてしまう。
とはいえそれを通信で教えてやるほどあまくはない。
本局武装局員の後方で身を潜め奇襲の準備をしている地上本部陸戦武装局員の方が士郎からすればよっぽど警戒するべき相手だ。
一瞬、士郎の脳裏に陸と空両方が一斉に襲撃した方が効果的なのではと考えるが、本局と地上本部の関係が仲が良いとは言いがたい事を思い出す。
士郎の視覚にもクロノの姿は補足できていない。
「クロノは俺の狙撃を知っているだけにさすがに隠れているか」
チェックポイントの配置はスタート地点から一キロ付近にスフィア群、二キロ付近に本局武装局員、三キロ付近に地上本部陸戦武装局員が配置され、四キロ付近にゴール地点があり、ゴールの近くは障害物が少なくひらけている。
クロノと士郎が一対一で戦うのは、模擬戦以来。
しかもあの時はお互い色々と制約が多かった故に今回はそれなりに本気の戦いになる予感を士郎はしていた。
「ミーデ」
「Jawohl, Bogenform」
士郎が左腕を伸ばし、その手に握られたカードが一瞬で弓となり士郎の手に収まる。
「では、掃討といこう」
士郎の右手動き、矢が次々と放たれる。
展開されたスフィアを破壊し、隠れたスフィアを建物を貫き破壊していく。
まるで見えているかのように一発も外す事無くスフィアを破壊していく。
事実、士郎は正確に視覚していた。
本来なら二人
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