ペルソナ3
1862話
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ょ? だとすれば、どうしようもないと思うんだけど」
「もうそろそろ意識が戻りそうだって、桐条が言ってたな。もう少し待ってみたらどうだ?」
「……ふーん。桐条先輩と連絡を取り合ったりはしてるんだ」
何だ? ゆかりの機嫌が微妙に悪くなったような気が……
いや、それを言えば更に機嫌が悪くなりそうなので、取りあえずそれは置いておくとしよう。
「もう何日か待ってみて、それでも有里の意識が戻らなければ何か動いてみるとか」
そう言ってみるも、ゆかりの機嫌が直る様子はない。
どうやらこの程度では駄目らしい。
もっとも、他の手段で何かがある訳でもないし……
「気分転換に、火星にでも行くか?」
「あのね……ちょっとコンビニでも行くかって感じで火星に誘わないでくれる?」
少し呆れたようにゆかりが呟くが、いざ火星に行くという事になれば、恐らく喜ぶのだろう事は容易に想像出来る。
口では色々と言うだろうが。
「何となく、ゆかりが火星に行きたいのかと思ってな。もしかしたら、火星に何か影時間に対するヒントが……」
「ある訳ないでしょ」
先程より、更に深い呆れの表情でそう言ってくる。
まぁ、その言葉は理解出来ないでもない。
実際、火星に影時間のヒントがあるかと言われれば、BETAじゃないんだしと、俺だって突っ込む。
……BETAって何? て疑問が返ってくるのは間違いないだろうが。
ともあれ、そんな風に考えながらも空間倉庫からペットボトルの紅茶を取り出す。
「ほら、取りあえずこれでも飲んで落ち着いたらどうだ?」
「ふん。……ありがと」
不服そうにしながら、それでもゆかりは小さく礼の言葉を言い、俺の差し出したペットボトルの紅茶を受け取った。
こうして見る限り、やはりツンデレ要素はあるよな。
気が強いだけに。
もっとも、それを直接口にすれば思い切り否定するのだろうが。
「それにしても……」
紅茶を飲みつつ、そう呟くと、ゆかりの視線が俺に向けられた。
俺が何を言うのか気になったというのもあるのだろうが……
「こうして2人だけでいるってのも、何だかんだで結構久しぶりだな」
学校では当然のように周囲に人は多いし、俺は順平や友近、それと数日だが有里と一緒の事が多かったし、ゆかりはゆかりで男女問わず人気のある為に、いつも色々な者と一緒にいた。
影時間にタルタロスに行くにしても、俺達のパーティには荒垣が入るのが当然になっている。
……最初は、荒垣はあくまでも臨時というか、情報源的な意味でのパーティメンバーだったのだが、今はすっかり俺達の参謀とか慎重な意見を口にするとか、そんな役割を自然にこなすようになっている。
未だに荒垣のペルソナは見た事がないんだ
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