暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1862話
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ても、わざわざ自分でここまで来たのか?」

 そう言うも、別にゆかりの住んでいる寮はここから電車で移動しなければならない距離にある訳ではない。
 以前真田が走ってタルタロスまでやってきた時に比べれば、そこまで驚くべき事ではないだろう。
 もっとも、それでもゆかりが暮らしている女子寮からこのアパートまではそれなりの距離がある。
 特に今は影時間なので、寮から出てこのアパートまで来るのも大変だろう。
 シャドウが出てくる心配もないではないが……今のゆかりなら、大抵のシャドウは1人でどうにか出来るだけの実力はある。
 ましてや、基本的にタルタロスの外に出ているシャドウは、臆病のマーヤだ。……有里が入院する原因になったシャドウもいるが、それは基本的に例外だろう。
 勿論例外だからって、ゆかりに危害を加えない訳ではないのだから、そんなのと遭遇すれば危険なのは間違いないのだろうが。

「ええ。何だか嫌な予感がしたから。それで、アクセルはやっぱり1人でタルタロスに行ってたのね。私には行くなって言ってたのに」

 悪い予感って、それか。
 いやまぁ、ゆかりにとってタルタロスというのは強くなる場所で、更に影時間ということで自分の父親の死に何らかの理由がある可能性が高いと判断してるのだから、興味を持つなという方が無理なのかもしれないが。

「けど、16階から先はやっぱり通れないままだったぞ」

 それを確認し、15階に戻って宝箱を探したりしていたところで死神と遭遇したんだが……その辺は言わない方がいいか。
 もしそれを言ってしまえば、恐らくゆかりは今以上に心配するだろうし。

「そう。やっぱり16階はまだなのね。……ねぇ、アクセル。どう思う?」
「どう思うってのは?」
「16階から先に進むには、よ。正直、どうすれば先に進めるのか、全く分からないわ。何をやるにしても、どうしようもないし」

 そう言うのは、ゆかりが16階の封じられている場所を何とか通ろうと色々頑張ったからだろう。
 その先に向かえば、恐らく影時間に対する何らかの手掛かりがある、と。
 そう思っているのだ。
 いや、実際それが間違っているとは、俺も思わない。
 だが、実際には原作のように話が進まなければ、あの封印は解けないと思ってもいい。
 ……俺が強引に通ろうとすれば何とかなる可能性は高いのだが、それを実際にやろうと思えば、原作の流れが崩壊して色々と不都合が出てくる可能性がある。
 特にこの世界はペルソナという特殊な能力を持つ者達がいる世界である以上、迂闊に原作の流れを崩すのは俺に取っても致命的な結果をもたらしかねないんだよな。

「恐らく有里が関係しているんじゃないか……とは思ってるんだけどな」
「そう? ……けど有里君、まだ意識が戻らないんでし
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