第14話「互角×会場の熱気=ひゃっはーっ!」
[3/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
の踵落としで脳天を狙う。
しかし、ヒソカはこれをガードした腕を外側に大きく振ることで俺を振り飛ばして回避する。
無理やり体を捻ることで地面に足をつかせブレーキをかけている俺に接近したヒソカは、右膝蹴りを俺の顎めがけ放ってくる。
間一髪という感じで顎を持ち上げて、逃がし切れていない後ろへの勢いに乗ってバク転するように回避すると、そのままの勢いで蹴りを繰り出すも、ヒソカは余裕の表情で体を後ろへと傾けて回避する。
距離を開けようと軽く後退するヒソカに追随すべく、蹴りを含めてバク転で宙に浮いていた足が地面につくと同時に、足に溜めたオーラを一気に吐き出し、ヒソカめがけて突撃。
ただの突進であるため、体を傾けて回避しようとする彼の前で右足ブレーキをかけつつ体の向きを変え、殺しきれない速度を左足の後ろ回し蹴りへ上乗せした一撃を繰り出す。
だがブレーキを掛けすぎたのか、その一撃は右手で軽々と受け止められ、そのまま自分の方へと引っ張ってくる。
下手に足を地面へつけようと抵抗すればバランスを崩すと即断、拘束を解こうと右足で地面を蹴り上げて宙に浮いたまま、左足を掴んでいるヒソカの手を蹴り上げようとする。
が、蹴る前に手を放されて蹴りが空振りに終わってしまい、無防備な状態で宙に浮くことになってしまった。
もちろん、そんな状態を見逃してくれるはずもなく、即座にやってきた右ストレートを”堅”で強化した両足裏でどうにか受け止めるとともに、吹き飛ばされることを利用して一先ず距離をとった。
それに対してヒソカは追撃はせず笑みを浮かべたまま見送ったので、危なげなく着地した俺も攻めようとはせずに小休止状態へと移行した。
「―――!!――!!」
荒くなった息を整えようとする俺の耳に、進行役の人が興奮した声で何か言っているのが聞こえるが、言葉として届いてこない。
自分の中から溢れ出る歓喜に体が震えて、それどころではないからだ。
ヒソカは本気を出してないことは分かりきっていることであっても、戦い続ける事が出来たという事実は俺を歓喜で体を震わせるのに充分すぎる理由であった。
自覚はないが、おそらく口元が大きく緩みきっていることだろう。
ヒソカの強さは漫画で充分すぎるほど知っているが、相対している今は身をもって実感している。
そんな奴に(手加減されてはいるものの)互角に渡り合っている。
それが何よりも嬉しい。
自分が強くなっていたのだと感じることが出来た。
もっと戦ってみたいと思えてくる。
だが、我を忘れそうなほどの喜びも数秒で自重させる。
ノブナガに耳にタコが出来るまで聞かされた「冷静じゃない奴から死んでいく」という言葉を思い出したからだ。
油断すると溢れ出てし
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ